投資家や専門家との日常的なつながりが持てるStartMasterには、グロービス・キャピタル・パートナーズ、D4V、KVP、サムライインキュベート、Full Commit Partners、Deep30、Reality Acceleratorといった国内VCのキャピタリストが参画。起業家は投資家とSlackでのやり取りが行える。また、審査制で上記キャピタリストとの投資面談や相談が行えるほか、ファイナンス・経営等の専門家への相談メニューもそろえられている。
スタートアップでよく使われるサービスを取りまとめ、特典として利用できるのがStartPluginだ。freeeやマネーフォワード、AWS、Wantedlyといったサービスが、期間限定、もしくは一定の金額分を無料で利用可能(各サービス事業者からの審査は必要)。各事業者からのサービス導入事例紹介や会員限定イベントなどの情報提供も受けられる。
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2019年末から先行してリリースされていたベータ版StartPassに参加している企業の中からは、VCからの資金調達を完了したスタートアップも登場した。農産物流通に特化したクラウドサービスを運営するkikitoriは5月1日、Coral Capitalから5000万円の資金調達を実施したことを明らかにしている。
小原氏は「今後StartPassでは正式版として、サービスを活用する起業家の成功支援を続けることで、成功する起業家がさらに現れるようなエコシステムの構築を図っていく」と語っている。また、今後、起業家プラットフォームにおいても、オンライン化のニーズがより高まるとして、小原氏は次のように述べている。
「これまでのリアルでのイベントが核となってきたスタートアップのコミュニティは、新型コロナウイルス感染症の影響もあって、オンライン化が進むはずだ。実際セミナーについては、オンラインで実施するウェビナーのほうが、参加者も運営側もやりやすいという感触がある。これまで資金調達環境をはじめ、東京に偏っていたスタートアップのコミュニティに、沖縄やシリコンバレーなど、物理的に遠い人も参加できるようになっていく」(小原氏)
今後、StartPassは、シリコンバレーのスタートアップアクセラレーターとして数多くの成功企業を生み出しているY Combinatorのオンライン版のような存在を目指すと小原氏は述べ、「日本のプレシード/シード期の起業家にしっかり伴走するためのサービスを提供していく」と語る。