「首相動静」に見る
総理視察の大失敗
午前7時44分、陸上自衛隊ヘリコプターで官邸屋上ヘリポート発。
午前9時31分、石川県小松市の空自小松基地着。
午前10時32分、同県輪島市の空自輪島分屯基地着。隊員らを激励。
午前10時46分、同市立輪島中学校着。能登半島地震の避難所を視察。被災者と意見交換。松村祥史防災担当相、馳浩知事同行。
午前11時11分、同所発。
午前11時19分、空自輪島分屯基地着。同28分、陸自ヘリで同所発。被災現場を上空から視察。
午前11時54分、珠洲市の野々江総合公園着。同56分、同所発。午後0時1分、同市立緑丘中学校着。避難所を視察。被災者と意見交換。
午後1時17分、金沢市の陸自金沢駐屯地着。
午後1時48分、同市の石川県庁着。昼食。馳知事、古賀篤内閣府副大臣らと意見交換。
午後2時25分から同53分まで、馳知事から要望書受け取り。意見交換。
午後4時6分、小松市の空自小松基地着。同24分、空自輸送機で同所発
ものの見事に、被災地を巡っただけである。前述の通り、今、必要なことは、被災者の1.5次、2次避難を進めることだ。馳知事の発言を見れば分かるように、視察には「安全な1.5次、2次避難所」を組み込んで、被災者が安心して「引っ越し」ができるようにメッセージを送るのが、岸田首相の最大のミッションだったはずである。
日本のリーダーが被災地へ行ったところで、物理的には何の意味もない。安倍晋三元首相が暗殺され、昨年は岸田首相自らの暗殺未遂事件もあった「総理大臣職」がどこかへ行くとなれば、厳重な警備体制が敷かれ、感染症が蔓延する被災地に大人数が押しかけなければならない。その行為自体だけを考えれば、ただの「迷惑行為」なのである。