――米国ではフィットネス人口が約20%であるのに対し、日本では約3%にとどまっています。逆にいえば、日本市場にはまだ大きな伸びしろがあります。チョコザップに興味を持ちそうな、初めてジムに通いたいという人や、軽い筋トレから始めたいという人の人口は、今後どれくらい増えていくと見込んでいますか。
「健康でいたい」という願いはみんな共通しているので、チョコザップの対象者は実質的に国民の100%に近いと言えます。そのために、身近な手段としてフィットネスがどれだけ利用できるようになるかという状況次第ですね。
米国では、自宅外で着る服と室内で着る服の違いがあまりありません。たとえば、スパッツや屋外で歩くための靴は、室内で使うものと同じことが多く、フィットネスは生活の一部として位置づけられています。さらに、マンション内でもジムが利用できる場合があるし、健康保険に加入しているとジムが無料で利用できるサービスもあるので、ジムを利用するのもそれほど難しくありません。
ジムを生活の一部と見る米国人、
「特別な場所」と見る日本人
一方、日本では「運動はこれだけやらないと意味がない」と言われたりして、ジムが特別な場所と見なされている傾向があるので、健康の手段としてフィットネスをより身近に感じてもらいたいです。そのためには、ジムを利用する心理的なハードルを下げて、フィットネスが生活にどう役立つかを示していく必要があります。
たとえば、認知機能の向上や睡眠の質の改善、心の健康へのプラスの影響などが挙げられます。当社の調査によれば、幸福度とフィットネスの間には強い相関関係があることが分かっています。しかし、そうしたことを知らない人も意外と多いですね。
ちょっとした有酸素運動で心拍数を上げるだけで認知機能が改善することがあります。エレベーターを使わずに階段を使うのもいいですが、ちょっと散歩をするだけでも自分の体重を支えるために相当な筋力が必要だし、立ち上がって歩くだけでも効果があります。