山口 奇遇ですが、僕はこの企画で岩井先生とも対談させて頂く予定です。それはともかく、お金が言語であるか否かについては定義の問題が関わってきますが、世界中のすべての人に通用する最大公約数的存在であるという点において最強のメディアであると僕は考えているんです。

小幡 モノサシとして客観化されていながら、お金には非常に神秘的な一面もある。それも奇妙なことだよね。

山口 お金が完全なる客観化(数値化)された存在だからこそ、そういった矛盾が成り立つのだと思います。壇蜜が主演した『私の奴隷になりなさい』という映画の中でも、「完全なる従属は美しく、中途半端な関係は美しくない」といったニュアンスの台詞が出てきます。壇蜜のことはさておき、お金には完成された客観性があると僕は思うんです。

小幡 彼女が山口さんの好みなの(笑)?当たり前だけど、1円を100万回足し合わせたら100万円になるよね。だけど、現実のお金はそれだけにはとどまらなくて、無限大に発散していくような神秘的な魅力があるんじゃないかな?だから、人はお金を求めるわけだ。ある意味、お金は究極のマスターベーションのようなものかもしれない。

(後編へ続く)
次回は4月4日更新予定です。


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お金は「手段」であり「最終目的」でもある。<br />だから人は、お金の先に自由と可能性を見出す

本書が、リフレ政策による目先の円安、株高に浮かれる人々に対する警鐘となり、そして、安倍首相が、名目金利上昇のリスクに気づき、リフレ政策を修正することを望む。
そして、本書の予言が実現せず、小幡の言うことは当たらなかったと、私が批判を受けるというシナリオ。そちらのほうのシナリオが実現すること。
それを強く願って、本書を、安倍首相とかれの愛する日本に捧げたい。(著者からのメッセージ)

『リフレはヤバい』
(ディスカバー・トゥエンティワン 発行 1000円税別)発売中

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人は、経験を通して世界を創造する。
お金は、その創造の一要素でしかない。

将来の“正解”が見通せない今、誰もが、ぼんやりとした不安を抱えて生きています。その大きな原因は「変化が重なり、先がよめないこと」。なかでも、グローバル化やIT化によって最も大きく変化したもののひとつが、金融、「お金」のあり方でしょう。「お金」の変化を整理し、どうすれば幸せをつかめるのか、経済的に生き抜いていけるのか、考え方や行動様式をまとめた、未来を考えるための土台を固めてくれる新「資本論」です。

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