●「NNTならウチも不採用」は心配無用

 面接官もNNTな状態にある就活生が一定数いるのはちゃんと理解していますし、そもそも内定の多さをPRしてほしいわけでもありません。

 面接官が内定の有無を尋ねるのは、確かにその学生の就活市場上の評価を知る目的もありますが、あくまで参考程度。「当社に合うかどうか」を総合的に判断するごく一部の情報でしかありません。

 そもそも「現時点で君はNNTだから、当社でも即不採用」なんてことは一切ありません。

 だからこそ、内定の有無に一喜一憂せず、まず目の前にある、自分がやるべきことに集中すべきです。

 だから、就活自体を止めたり、ごまかしたり嘘をついたりは絶対ご法度。

 NNTだからこそ、より真剣に全力で就活に向き合ってください。

 きちんと正しいやり方で就活に取り組めば、必ず内定は獲得できると筆者は断言します。

自信を持って言える「ガクチカ」がない

●コロナ禍における「ガクチカ」作成の難しさ

 2020年3月に某有名私大が入学式を中止にしたニュースを、筆者は鮮明に覚えています。

 コロナ禍により、学業も含めリアルな活動がすべて禁じられてしまったため、「ガクチカ」を聞かれても、自信をもって回答できるものがないという就活生はたくさんいました。

 サークルや部活動は時期(1年次の春)を逃すと入るのが難しいし、学生のアルバイト先の王道である飲食店も自粛を余儀なくされたコロナ禍真っ只中では、今まで通りの「ガクチカ」をつくることができなかったのは周知の事実です。

 その代替として、「オンラインで仲間と協力して、こうしたアプリを開発した」といった「ガクチカ」が急増しましたが、当時はあまりにも類似の回答が出回ったため、採用人事には響かなかったケースもあったようです。

 筆者の個人的な見解ですが、そもそも自制自粛の強要により、学生が何かしらの活動をする機会を失っていたのですから、この時期に企業側が今まで通り「ガクチカ」を聞くのは野暮だったように思います。