【連休明けに涙が止まらない】「会社に行きたくない!」を軽減させる、たった1つの考え方とは?
そう語るのは、これまでネット上で若者を中心に1万人以上の悩みを解決してきた精神科医・いっちー氏だ。「モヤモヤがなくなった」「イライラの対処法がわかった」など、感情のコントロール方法をまとめた『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』では、どうすればめんどくさい自分を変えられるかを詳しく説明している。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、考え方次第でラクになれる方法を解説する。(構成/種岡 健)
休み明けのストレスの正体
連休明けってなぜかストレスを感じやすいですよね?
ゴールデンウィークやお盆休みなど、休みが続くと誰もが仕事や学校に行きたくなくなります。
連休明けの仕事がつらいと感じる人は多く、誰もが負担を感じやすいものです。
そんな連休明けのストレスはいくつかの要因によって生じます。
● 連休明けに生活のリズムが崩れてしまい、戻すのに負担を感じる
● 溜まった仕事を考えると不安になる
● 連休中と仕事との間にギャップが生じる
このように、休みと仕事の間に生じる急激な“ギャップ”によって、不安や負担を感じることが、連休明けのストレス増加の原因になります。
そんなギャップを減らす方法もまたいくつかあります。
● 生活リズムの乱れを整えるために早めに寝る
● 連休明けは仕事を急がず、成果を求めないように意識する
● 安心できる人と過ごして連休明けの心の負担を軽減する
● それでもダメなら、連休最終日に簡単な仕事から手をつけて身体を戻していく
など、人それぞれの方法で連休明けのギャップを減らすことが可能です。
そんなギャップを減らす対処方法の中でも、特に大切なことがあります。
それは、「一人で悩まない」ということです。
人間は気持ちが落ち込むほど、自分を責めるようになって、他人が羨ましくなったり、他人への不信感を感じやすくなってしまいます。
ギャップ明けのストレスを減らすためには、一人で抱え込まず、誰かに仕事に戻る上での不安や恐怖心などを話して共感してもらうことで、気分を軽くすることができると考えてください。
仕事とホラー映画の共通点
また、人間はこれから起こるイヤなことや、怖いことを意識するほどに、強い不安や恐怖心を感じてしまうものです。
ホラー映画やお化け屋敷など、「これから自分に怖いことが起こるんだ…」と意識してしまうと、人によってはドキドキして、イヤな気持ちになってしまいますよね?
仕事が始まることも同様です。
不安感や恐怖心を減らすためにも、事前に備えることはメンタルを安定させるためには有効です。
本当の仕事が始まる前に、ちょっとしたタスクに触れたり、ちょっと早めに帰ってきて翌日に備えるといった方法で、仕事と休日のギャップを抑えることで、ネタバレによってホラー映画やお化け屋敷で感じる不安や恐怖心を減らせるように、「事前に備える」ことは感情の急な変化を抑えるためには有効なのです。
冷たい水に突然飛び込むと、心臓がドキドキしたりと不快感が大きいですよね?
連休明けの急な感情の波や動悸もまた、これと同じような生理的な反応の一つです。
特に新たに社会人になったばかりの人ほど連休明けには会社に行けない、行きたくないと感じやすくなるものなので、そんなギャップを埋めるため、自分に合った対処法を試してみてください。
(本稿は、『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』の著者・精神科医いっちー氏が特別に書き下ろしたものです。)
精神科医いっちー
本名:一林大基(いちばやし・たいき)
世界初のバーチャル精神科医として活動する精神科医
1987年生まれ。昭和大学附属烏山病院精神科救急病棟にて勤務、論文を多数執筆する。SNSで情報発信をおこないながら「質問箱」にて1万件を超える質問に答え、総フォロワー数は6万人を超える。「少し病んでいるけれど誰にも相談できない」という悩みをメインに、特にSNSをよく利用する多感な時期の10~20代の若者への情報発信と支援をおこなうことで、多くの反響を得ている。「AERA」への取材に協力やNHKの番組出演などもある。