夏に向けたダイエットに取り組む人にぜひ読んで欲しい1冊が『医者が教えるダイエット 最強の教科書』だ。「1ヵ月で痩せました!」「考え方が変わった!」と絶賛の声が続々。大きな支持を集めている。著者は、生活習慣病の専門医・牧田善二氏。最新の医学に基づき、最も効果的なダイエット法を解説した本書から、牧田式ダイエットで15kgの減量に成功したNさんのエピソードを抜粋して紹介する。
実際に血糖値の変化を測定してみた
最初に私は、「血糖値が上昇すれば肥満につながる」ことと、「基本的に血糖値は70~140の間に位置するのが理想である」ことを説明した上で、Nさんにリブレという自己血糖値測定器を装着してもらいました。
そして、「まずは、いろいろ食べ方を試してみてください」とお願いしました。
Nさんは、まだ完全には納得していなかったらしい、牧田式ダイエットの次のポイントについての検証から始めました。
(1)太る(血糖値を上げる)原因は炭水化物であって、カロリーではない
(2)同じ炭水化物を食べるのでも、食べ方次第で血糖値の変化は異なる
これらのことを確認するために、チェーンのイタリア料理店で、2日続けて同じランチ(ミートソースパスタセット)を同じ時間に食べ、血糖値の変化を見てみました。
ただし、1日目は「やってはいけないバージョン」で、2日目は「少しはましなバージョン」で食べてみました。
ちなみに、この店のランチは、粉チーズとオリーブオイルが使い放題だそうです。
食べる順番、調味料の使い方に差をつけて実験
【1日目の食事】
・ミートソースパスタ、サラダ、フォカッチャ、コンソメスープ。
・炭水化物であるパスタとフォカッチャから食べ、サラダは後回しにした。
・粉チーズやオリーブオイルは使わなかった。
【1日目の血糖値の変化】
・13時(食前):91
・14時(食後):159
・15時:115
【2日目の食事】
・ミートソースパスタ、サラダ、フォカッチャ、コンソメスープ、追加注文したホウレンソウソテー。
・サラダとホウレンソウソテーを先に食べ、最後にパスタとフォカッチャを食べた。
・パスタとフォカッチャには粉チーズとオリーブオイルをたっぷりかけ、コンソメスープにもオリーブオイルを入れた。
【2日目の血糖値の変化】
・13時(食前):122
・14時(食後):145
・15時:130
明らかに2日目のほうが摂取カロリーは高いにもかかわらず、血糖値の上昇が穏やかになっています。
2日目は、そもそも食前の血糖値が高めなところからスタートしていることを考えれば、なお、その傾向が理解できるでしょう。
一方で、1日目は14時から15時への血糖値降下も急激で、Nさんは「ランチ後にひどい睡魔に襲われた」と述べています。2日目には、睡魔は起きなかったそうです。
(本稿は書籍『医者が教えるダイエット 最強の教科書──20万人を診てわかった医学的に正しいやせ方』から一部を抜粋・編集して掲載しています)