タクシー運転手の慎ましすぎる対応
まず鹿児島空港から降りて、タクシーで(後述する)「ざぼんラーメン」へ向かい、食べ終わったら霧島市内にある「ホテル京セラ」へと向かうことになっていた。
地方のロードサイドでラーメンを食べて、タクシーをもう一度拾うことなど難しいと考えて、タクシーにお店の前で待ってもらうことにした。その際、私は大金持ちでもなんでもないのだが、何せ食べるのが早いので、メーターもそのままでいいですよと運転手に伝えたのだった。
タクシーの料金は、走行距離と停車時間との2つのカウントで料金メーターが上がっていく仕組みだ。ただし、高速道路では停車時間をカウントしない(運転手が料金メーターについている「高速」ボタンを押すことで、停車時間をカウントしない仕組みに切り替わる)。
で、ざぼんから戻ると、ホテル京セラへと向かったのだが、途中でタクシーの料金メーターが「高速」の設定に切り替わっているのに気づいた。
運転手は、私がメーターはそのままでいい(=ざぼんの前で停車中も料金をとってください)と言ったにも関わらず、サービスで料金を取らないことにしたようだった。
しかし、驚くことに、停車してお金を払うときになっても、そのことを言わない。東京や大阪なら、「サービス(安く)しときましたよ」というひと言が必ずあるはずだ。
私が、高速設定のときは、停車中に料金カウントがされないということを知っているから、このタクシー運転手がサービスしてくれたのを知っているのだが、大半の人は知らないだろう。
なぜ、自分がサービスをしたことを言わないのか、頭の中に疑問符が渦巻いてしまった。
鹿児島の驚きの県民性に触れたのは、タクシーだけではなかった。