最後はイオン(WAON POINT)経済圏。中心に来るのが、イオンカードであり、イオングループでの買い物で割引やポイント優遇を受けられる。クレジット払いでも、電子マネーWAONの支払いでも、現金払いでWAON POINTカードの提示だけでも貯まる。貯まったポイントは、イオングループの店舗で使えるのでムダもない。

 生活圏がイオンモール中心なら、他のポイントは必要ないほどだ。ドラッグストアのウエルシアでは、これまでTポイントがお得に貯まったり使えたりしたが、今後はWAON POINTに一本化される。

 ドラッグストアのツルハがイオン傘下になることもあり、リアルなショッピングの場ではWAON POINTが一気に勢力を伸ばすのではないか。イオンという大手流通グループのポイントとの背景もあり、他の経済圏と競合しにくいところも強みだろう。生活物資高騰が続く中、スーパーとドラッグストアを押さえつつあるイオン経済圏には、「大変よくできました」をつけておく。

 最後に、再びVポイントにも触れよう。この経済圏は、三井住友グループを中心とした金融・決済系と捉えていいだろう。給与受け取りやカード決済でポイントが貯まり、従来のTカード同様ポイントカードの提示でも貯められる。貯めたポイントは「VポイントPayアプリ」にチャージして、タッチ決済等で使える。

 なお、SBI証券での三井住友カードによる積立投資にも対応、資産形成をしながらポイントを受け取りたい若者に人気だ。ただし関連アプリが複数あるのがややこしいところで、よりユーザーフレンドリーになるよう期待したい。

貯まりやすさは大事だが
どこで使えるかも要チェック

 代表的な経済圏と貯まるポイントの現状について見てきたが、結局はそのポイントをどこで使うかが肝だろう。ポイントを現金代わりに使ってこそ、「得した」といえる。自分が毎日お金を使うコンビニやスーパー、飲食店、ECやサービスはどこかによって、最もお得なポイントが決まるわけだ。ポイントが貯まったから、それを使うためにわざわざ消費をしにいくのは、得したとはいえない。

 また、各社はクレジットカード、それも年会費がかかるゴールドカードなどをポイントアップの条件として勧めてくる。通信系のポイントアッププランも同様に、料金プランとしてはどれも高めだ。それだけのコストをかけるべきかも冷静に見極めたい。