「まず今、通っている大学とお名前を教えてください」
→「はい、篠原亮介と申します。慶邦大学3年です」

 正しくは、
「慶邦大学の篠原亮介と申します」。聞かれた順通り、大学、氏名の順で回答しましょう。

 これは細かいズレなので即不採用にはなりません。

 しかし、こうしたちょっとしたズレが重なると、
「どうも噛み合わないな。コミュニケーションが難しい人ってことだな」
 と判断され、落選する可能性が高くなっていきます。

○落選に直結するズレ

 こうした軽度のズレなら許容してくれるでしょうが、見逃してくれないレベルの致命傷もあります。

 たとえば、
「最近、関心を持ったニュースはありますか?」と聞かれて、
「阪神タイガースの優勝です。この優勝の背景には~」と、最近ではなく数カ月前の話題を持ち出してしまう。聞かれた「最近のニュース」について答えていない。

 志望理由を聞かれているのに、
「私は小学校からバスケを続けてきて、今も体育会バスケ部で頑張っています。体力には自信があるので、体力が必要とされる御社の法人営業で貢献できます」

 と、「志望理由」ではなく「自己PR」をしてしまう。聞かれた「志望理由」を答えていない。

 さらに、先述しましたが、短所を聞かれているのに、
「短所は心配性なところですが、これは何事も熟考するという長所でもあります!」
 と、短所をはぐらかして長所としてPR。つまり、聞かれた「短所」について答えていない。

 こうした回答は一見すると間違っていないように思えるから厄介です。

 誤った「就活テク」の影響もあるでしょうが、聞かれたことに答えず、違うことを答えるようでは、コミュニケーション力に問題ありと評されてもしかたがありません。

 面接で大事な基本中の基本は、
「はぐらかさず、聞かれたことにちゃんと答える」に尽きます。