近年、日本には不動産バブルが到来している。加えてマイナス金利の解除も決定し、「家を買おうと思っていたけど、今はタイミングじゃないのでは?」と不安に感じている人も多いのではないだろうか。
そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために『住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では、著者の江口亮介氏による住宅購入に関するオリジナルコンテンツを配信する。
家を買うよりも賃貸のほうが向いている人の特徴
そもそもですが、賃貸と持ち家はその人にあった選択ができれば、それが正解です。ただ、住宅を購入するか悩んでいる、賃貸と購入のどちらが自分にあっているのか基準がほしいという方のために今回は賃貸に向いている人の特徴を解説します。
ただ、ここで忘れていただきたくない前提は、「極論で考えない」ということです。こういった話をする際に、「自分は一生賃貸だ!」「持ち家は無理なのか」極端に決めつけてしまう人がいますが、そうではありません。
条件の1つ2つが異なったからといって家を諦める必要もなければ、賃貸がダメということもありません。大事なことは自分の考え方やライフスタイルに合わせて家を選ぶことです。
私は日頃から、「持ち家がほしい人は、なるべく早く、いい物件を買いましょう」と言っていますが、だからと言って賃貸を否定するつもりもありません。
賃貸でも持ち家でも変わらない本質は、「家は幸せになるためのツール」であるということです。どちらの選択肢であっても、自分の足枷になるようだったら意味はありませんので、くれぐれもその点は意識しておきましょう。
前置きが少し長くなりましたが、それでは「賃貸が向いている人の特徴」を1つずつ見ていきましょう。
1.会社からの住宅補助が手厚い人
賃貸であれ、持ち家であれ、絶対にかかってしまう住宅費を他人が負担してくれるのであれば、大いに甘えるべきです。
そのため、「居住性に問題が出てきた」「補助が薄くなってきた」などのことがなければ、賃貸のままでもいいでしょう。
2.数年ごとに引っ越しをする人
いろいろな場所に住んでみたいという方は賃貸が圧倒的に向いています。ただ、会社の都合などで全国転勤だから家を諦めているという方は、買った家を賃貸に出すという選択肢もあるため、簡単に諦める必要はありません。
貸し出す方法も豊富ですので、「全国転勤で貸し出す可能性がある」ことを不動産エージェントに相談しながら進めればいい選択ができるでしょう。
3.家の管理やローンに心理的ストレスを感じやすい人
住宅購入はノーリスクではありません。自然災害や破産収入の減少などによって苦しくなってしまう可能性は常に付き纏います。また、特に戸建ての場合、購入後の管理や修繕はある程度、自己責任で対応する必要があります。ですので、そういったもののために、住宅性能を上げる技術が生まれたり、保険があったりするわけですが、それでも心理的ストレスが大きいという方は賃貸がおすすめです。