近年、日本には不動産バブルが到来している。加えてマイナス金利の解除も決定し、「家を買おうと思っていたけど、今はタイミングじゃないのでは?」と不安に感じている人も多いのではないだろうか。
そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では、著者の江口亮介氏によるオリジナルコンテンツを配信する。

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「持ち家はライフスタイルの変化に弱い」は本当か

 そもそもですが、賃貸と持ち家はその人にあった選択ができれば、それが正解です。ただ、住宅を購入するか悩んでいるという方のために今回はよくある疑問について、情報をお届けしたいと思います。それでは見ていきましょう。

 よくある疑問の1つとして、「持ち家はライフスタイルの変化に弱いのでは」というものがあります。結論からお伝えすると、持ち家でもライフスタイルの変化に対応することは十分に可能です。

 というのも、近年は持ち家でも住み替えが当たり前になっています。一生に一度しか家を買わない時代は終わり、10年程度で住み替える人も少なくありません。

 最近多いのはもともとマンションを持っていた夫婦が子どもの教育環境を整えるために、広い戸建てに買い替えたり、逆に子どもが家を出たのを機に駅前のマンションに買い替えたりするケースです。

 このように、持ち家でもライフスタイルの変化に合わせて住み替えを行うことは可能です。

 この「住み替え」の考えがあるからこそ、近年は家に対しても将来的な売りやすさである「資産性」が重視されるようになっているのです。

 どういうことかというと、自分の家を買ったときとそこまで変わらない金額か、むしろ上がった金額で家を売却することができれば、次の家を買う資金がつくれます。「資産性」が重要視されるようになった背景にはこういった「住み替えが当たり前」という時代の変化があるのです。