ピラーにカードキーをタップするとロックが解除、室内に乗り込む。インテリアはかなりの変化があった。詳細はおいおい説明していくが、ダッシュ上面はリサイクル素材のファブリックに変更。ドア内張りもリファインされ、雰囲気はずいぶん変わっている。
印象的だったのは、ついにステアリング左右のレバーがなくなったこと。これまでも斬新なアイデア披露してきたテスラだが、新しいモデル3にはウインカーもワイパーもシフトセレクターもない。さすがにアクセルとブレーキはフロアにあるが、スッキリしすぎで驚いた。
操作系の刷新は、あらかじめ聞いていたが、いざ走らせようとして「ん!?」となった。発進するには、センターの大画面ディスプレイの右端の表示を操作する。上にスライドさせるとDに、下にスライドさせるとRになり、上にPがある。最初は少々戸惑ったものの、乗っているうちに誤操作の可能性が小さくていいように思えてきた。
ウインカーはステアリングホイールに向かって左側のスイッチに変更された。フェラーリなどがすでに採用している方法に近い。こちらも慣れが必要で、とくにステアリングを回した状態で操作するのはなかなか難しい。実際その問題を指摘する声はあるようだ。
実は右ハンドルの輸入車で、左側にウインカーがあるのは間違いの元と個人的には思っていた。ステアリング位置の左右を問わないという意味では、テスラの新方式はベターなように思えた。
ただし、左右のウインカーのスイッチが上下に並んでいるのだが、シーソー式のほうがわかりやすいだろう。欲をいえばステアリングを回しても固定される仕組みになるよう願いたい。
圧倒的なパフォーマンスを実感
最新版は静粛性と快適性も大幅レベルアップ
モデル3に乗っていつも感心するのは優れたパフォーマンスである。まずはなにより、この価格帯では他にない圧倒的な加速力が印象的だ。さすがは0→100km/h加速が4.4秒というだけある。
最新版は、走りが上質で快適になった印象を受けた。とくに静粛性が段違いだ。従来はアコースティックガラスの使用部位が前席回りに限られていた。新型はすべてのガラスに採用されたのが効いたようだ。一段と外界と隔てられた感覚になっている。