老後「毎日同じことの繰り返しでつらい」と絶望する人の共通点とは?
42歳でパーキンソン病に侵された精神科医のエッセイが、韓国で売れに売れている。『もし私が人生をやり直せたら』という本だ。「自分をもっと褒めてあげようと思った」「人生に疲れ、温かいアドバイスが欲しいときに読みたい」「限られた時間を、もっと大切にしたい」と共感・絶賛の声が相次ぎ、35万部以上売れているという。
そんなベストセラーエッセイの邦訳が、ついに刊行される。男女問わず、多くの人から共感・絶賛を集める本書の内容とは、いったいどのようなものなのか? 本書の日本語版から抜粋する形で、「人生の限りある時間」の過ごし方について書かれた項目を紹介していく。

老後「毎日同じことの繰り返しでつらい」と絶望する人の共通点Photo: Adobe Stock

老後「毎日同じことの繰り返しでつらい」と絶望する人の共通点

 私たちの日常は、リスの回し車みたいにその場で回転するだけで、特別なことも楽しいことも特に起こりません。

 しかも私の場合、一進一退を繰り返すパーキンソン病を死ぬまで抱えて行かなければなりません。日に三度の服薬を徹底し、運動をして、肉類を控えるなど、病に打ち勝つための努力が必要です。

 時には、そのこと自体にとても嫌気がさす時があります。特に痛みが激しい時など、どんなに気持ちをコントロールしようと思ってもゆううつにならざるを得ません。

 そんな時こそ、つらい、苦しいと寝込んでいるよりも、小さくても人生の楽しみを作り出していくほうがずっといいのです。

 年を重ねた人ほど生きていてもそれほど楽しくないと言います。食べたいものも、やりたいことも、特にない。だから何かワクワクするようなことはないかと私に尋ねてくる人もいます。しかし、胸をときめかせてくれることをただ待っているだけでは、何も変わりません。

 では、どうすればいいのでしょうか。