私は「主夫業」を否定はしません。が、蓮舫氏の場合、いかにも金持ちのお嬢様が、都合よく男性をこき使っている感があります。子育てについても、保育所は利用せず、村田氏と彼の友人のベビーシッターと本人の3人で分担。彼女は「私も主人も仕事がフリーランスですから、自由に行動できます。ベビーシッターは元保育士の男性で、彼は基本的に私と考え方が似ているし、子どもたちもなついてる。いろんな子を見てますから、私たちより子どものことがわかっていて、彼の判断やアドバイスは正しいですね」と自信満々に子育てを語ります。これが一般庶民の女性層の共感を得られるのか。私には「上から目線」発言が気になります。

 そして、最初から気になっていた「政治ではなく政局好き」は今も変わりません。都知事出馬宣言でも、小池都政攻撃の舌鋒は説得力のあるものでしたが、彼女が東京をどうしたいのか、具体的な政策は何もありませんでした。

小池百合子氏も出馬確実?
周囲を戸惑わせる「ある言動」

 一方、挑戦を受けて立つ形になった(まだ出馬しない可能性も10%程度はあるという人もいますが)小池氏は、高飛車なお嬢様「蓮舫」と比べると、苦労して成り上がった老練さが特徴です。もっとも彼女も政策型ではなく、政局型。機を見るに敏な政治行動でここまで登りつめました。

 ただ、実際に小池氏に仕えた官僚たちの評判は必ずしも悪くありません。官僚の提案をよく聞いて実行してくれるという評価が多いです。ただ、「パーティのスピーチを始めるとき、必ず『今日は日本語ですか?英語でやりますか?』と聞くのが厭味……」なのだそうです。

 さて、大学卒業疑惑ばかりが話題になる小池氏ですが、実は結婚歴があります。その詳細は今でも不明ですが、彼女自身の著書『振り袖、ピラミッドを登る』のあとがきに、お世話になった人として登場する男性がその人です。かなり激烈な離婚騒動があったらしく、それ以外は彼女の著書には一言も彼のことは出てきません。また、小池氏が結婚を望んだと言われる男性の恋人も存在しました。

 では、「姑目線」で見た小池氏はどんな女性なのか。カイロ大学の卒業疑惑については、ここでは触れません。ただ、彼女のカイロ大学での生活ぶりは、小池氏という人物のことがよくわかるエピソードに満ちています。ここからは、ほとんどをベストセラー『女帝 小池百合子』(石井妙子著)から、ご紹介します(一応、私は取材の協力もしたので、石井さんには長い引用をお許しいただけると幸いです)。