「トヨタよ、お前もか!」相次ぐ不正、豊田章男会長ら「ルール見直し」提起の必然会見に臨むトヨタ自動車の豊田章男会長 Photo:Bloomberg via Getty Images

トヨタ、ホンダ、マツダが謝罪会見
業界に広がる認証不正問題

 6月3日、トヨタ自動車・ホンダ・マツダのトップが相次いで“緊急謝罪記者会見”を行った。昨年末に、自動車の量産に必要な認証である「型式指定」でダイハツ工業が不正を行い全車種が出荷停止となったことを受けて、国土交通省が自動車各社に内部調査を求めた。その結果、この3社にスズキ・ヤマハ発動機を加えた5社から「不適切な事案」が報告されたのだ。

 3社トップの謝罪会見は、16時にマツダの毛籠勝弘社長、17時にトヨタの豊田章男会長、18時にホンダの三部敏宏社長と順に行われた。3社が急きょ時間調整した結果だろうが、移動時間を考えると全ての会見会場に一人で回るのは難しいものだった。筆者はトヨタの会見に行き、マツダとホンダの会見はZoomからイヤホンで聴くことにした。案の定、3社の謝罪会見は1時間では収まらず、各社がラップしてしまうものとなった。

 すでに報じられているように「痛恨の極みで経営としての責任を重く受け止めています」(マツダ・毛籠社長)、「認証制度の根底を揺るがすもので、トヨタグループの責任者として心からおわび申し上げます」(トヨタ・豊田会長)、「過去に販売した四輪車で型式申請時の認証試験に関する不適切事案があったことを確認した。生産を終えた車種ではあるが、認証制度に関わる試験は安心・安全の大前提であり、深くおわび申し上げます」(ホンダ・三部社長)と、それぞれ陳謝した。