また、ダイハツのケースのように全車種の出荷停止という極端な事態ではないが、販売店サイドから「売れ筋のクルマがなくてどうする」という不満の声も上がっている。生産停止で、部品会社や販売会社など供給網全体に少なからず影響が出ることになる。
2024年3月期の連結業績で営業利益が日本初の5兆円超えとなった国を代表する企業であるトヨタにまで広がった今回の「認証不正」の話題は、やはり最近のネット上でも持ちきりとなっているそうだ。「トヨタもか!」との批判もある一方、「国交省の認証制度が古すぎる」との書き込みも乱立しているようだ。
実際、豊田会長も今回の会見で、「この場で言うべきことではないかも知れないが」と前置きをしながら、「現行の認証制度の中には非常に曖昧で属人的な技能に頼るケースも多い。車がどんどん新しいものに変化し、新しい仕事も付加されている。整理整頓することも(国と)一緒にやっていきたい。議論するきっかけになってほしい」と呼びかけた。
ホンダの三部社長は「悪意や故意ではなく、都合いのいい解釈によるコンプライアンスの認識の甘さがあった」と釈明。マツダの毛籠社長も「法令に則したかどうかを内部で検証できれば未然に防げたが十分でなかった」と述べ、反省しつつチェック体制やガバナンス体制の再整備を進めていくことを強調した。