塾や予備校の多い都心部の進学校ですが、高2までは通いません。高3になっても、3割は塾・予備校に通わずに学校の授業と講習で大学受験に挑みます。

 青山高校が新入生向けに配布する「進路ノート」を拝借しました。膨大な進路データが掲載されています。以下は地方国公立大医学部に進学した生徒の学習ルートです。

「予備校は高校2年の12月から数学を単科受講し週1回、スタディサプリで高1春から理科の予習。それ以外は学校の授業と講習をフル活用」

 高3の夏まで運動部で、青山高校の最大の売りの外苑祭も最後まで楽しんだという典型的な「青高生」です。おおよそこのような学習ルートが、令和の都立高校の進学校のスタンダードといえます。

 次は中堅校の豊島高校の通塾率です。

 高1… 24%  高2… 34%  高3… 36%

 中堅の都立高校になると、塾や予備校通いはガクンと減ります。

 それでも、豊島高校の進学力はなかなかのものです。法政大学の現役進学者ランキングで上位になるほど、大学進学実績は伸びています。中堅系の都立高校は、指定校推薦や総合型選抜といった、いわゆる「年内入試」にも力を入れています。こうした入試は、学校の勉強を頑張るだけで完結します。塾の必要性を感じる機会自体が減っているのです。

 保護者にこうした通塾率の数値をお見せすると、ほとんどの方がとても驚かれます。抱いていたイメージとだいぶ違うようです。