それなので「当社を志望する理由を教えてください」とそのまま聞いても、効果的ではありません。同業他社でも当てはまる凡庸な回答しか返ってきません。

 そもそも知名度のない中小零細企業ですし、「ここで働いてみたい」という意欲は、面接や説明会等で実際に働く社員から話を聞くなど、双方のコミュニケーションを通して熟成していくものですので、いきなり面接で聞くこと自体、無理があります。

【NG!】
志望動機についての質問が、「当社を志望する理由を教えてください」のみ。

【OK!】
「当社についてご存知のことを、すべて話してみてください」

 湯水のように自社の情報が出てくるのか、だんまりか。事前に企業研究をきちんとする人なのかが見えますし、自社への想いの強弱も測ることができます。

質問(2)「すぐ辞めないか」見抜く
「重視するポイントを3つ挙げてください」

 社員数が少ない中小零細企業にとって、新しい人材を採用しても即座に退職されるというのは、かなりの痛手です。すぐ辞めるかどうかなんて、そもそも誰もわかりませんが、その傾向があるかは、質問の仕方である程度把握できます。

 ストレートに聞いても、「もちろん、すぐ辞めたりしません」、「はい、御社で長く働きたいと思っています」といった建前の回答しか得られないでしょう。

【NG!】
「すぐ辞めたりしませんよね?」
「当社に入社したら、長く勤められますか?」

 ここも聞き方を変えてみましょう。