【1分読み切り】「嫌いな人」がいる。その事実を活かす方法について教えましょう。
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【精神科医が教える】「嫌いな人」や「苦手なこと」をポジティブに変換できる考え方・ベスト1Photo: Adobe Stock

嫌いな人はいますか?

いつもポジティブなことばかり言っているという指摘を受けたので、今日はちょっと違ったネガティブな視点からお話ししたいと思います。

どういうことかというと、「自分が嫌いな人や物事を理解する」というお話です。

ここでいう「理解する」というのは、「自分は何が嫌いなのか」を認識するという意味です。嫌いな人のことを理解しようとか、そういう話ではありません。

自分への悪影響を避ける

自分が嫌いな人、苦手なことをちゃんと把握することは大事です。ただし、「あの人が嫌い」みたいなことを、いちいち口にする必要はありません。

口に出すと愚痴の言い合いや悪口大会になってしまいがちで、そうなると自分自身に悪影響を及ぼすことになるので、口にするのは避けたいものです。

「こういう人は嫌いだ」「こういうことは苦手だ」と思うこと自体は、問題ありません。人間には相入れないものがあるのは、当然のことだからです。

なぜ嫌いなのか?

嫌いな人や物事を認識しておくことは、自分が好きなことを認識することにもつながります。自分の好きなことがすぐに思いつかない人は、嫌いなことを排除していけば、最後に残るのが好きなことになるともいえます。

だから、ネガティブな情報を認識しておくことが役立つのです。できれば、何が嫌いなのか、その理由まで理解しておくといいでしょう。

そうすることで、自分と相性の悪いものを認識できて、適切な距離を置くようにもなります。

ネガティブをポジティブに変換

「何がなんでも他人を嫌いだと思ってはいけない」「みんな仲良くしなければならない」というのは、現実的ではありません。世の中には合わない人、嫌な人がいて当たり前です。でも、そういう人のことを認識しておかないと、上手に距離を置くことができません。

ですから、自分にとって嫌いな人や物事をちゃんと把握しておくことが大切なわけです。さらに言うと、自分が嫌いだと思う対象の特徴が、実は自分自身にもあるかもしれません。

そういった自分の性質を見直す機会にもなりますし、逆に「この人はいいな」と思えるポイントを見つけることにもつながります。こうして、ネガティブを知って、ポジティブに変換するという方法も、実は大切なのです。