『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』は、学習参考書として「史上初」となる「2023年 日本で一番売れた本(年間総合1位)」を獲得(日販調べ)。そのシリーズ第3弾で、単位換算がスムーズにできる「3ステップ法」を紹介した、『小学生がたった1日でかんぺきに単位の計算ができる本』が待望の刊行。同書の著者である、東大卒プロ算数教師の小杉拓也氏にうかがいました。

飲料は、なぜグラム表示とリットル表示に分かれているのか?Photo: Adobe Stock

「3ステップ法」のおさらい

さっそくですが、単位換算がスムーズにできる「3ステップ法」について説明します。

(例)「350㎤=□L」の□にあてはまる数を求めましょう。

次の3ステップで求められます。

①「350=□L」に出てくる単位「㎤とL」の関係は、「1000㎤=1L」です。

②「1000㎤=1L」に出てくる10001」に注目します。1000を「1000で割る」と1になります(1000㎤→1000÷1000=1→1L)。

③「350㎤=□L」の350を、同様に「1000で割る」と、0.35となり、□にあてはまる数が0.35と求められます(350㎤→350÷1000=0.35→0.35L)。

この「3ステップ法」を使えば、長さ(cm、mなど)、重さ(g、tなど)、面積(㎠、haなど)、体積と容積(㎤、Lなど)の単位をかんたんに換算できるようになります。苦手な単位換算を得意にしたい方は、新刊『小学生がたった1日でかんぺきに単位の計算ができる本』をご覧ください。小学生はもちろん、大人の脳トレとしてもおすすめです。

上記の例で出てくる「1000㎤=1L」などの、単位どうしの関係のおさえ方のコツやポイントも同書で、丁寧に解説しています。

飲料が、グラム表示とリットル表示に分かれている理由とは?

私たちがふだん飲む、ペットボトル飲料、缶飲料、紙パック飲料には、その重さ(gやkgなどのグラム表示)容積(mLやLなどのリットル表示)がわかるように、内容量が示されています。

さまざまな飲料をみると、グラム表示のものもあれば、リットル表示のものもあります。これは、いったいどういう基準で分かれているのでしょうか?

結論から言うと、これは飲料各社によって違い、確実に決まった基準があるわけではありません。法律的にも、グラム表示、リットル表示のどちらでもよいことになっています。このように言うと、元も子もない話になりますが、「一定の傾向」があるのは事実です。

缶飲料は、缶詰めのグラム表示での量り売りを由来とするため、グラム表示のものが中心です。ただ、缶入りの炭酸飲料は、炭酸ガスが何gかを量りづらいので、リットル表示のものが多いです。

次に、ペットボトル飲料はリットル表示がほとんどです。ただ、濃厚なトマトジュースのように、比重が大きい飲料ではグラム表示が使われることもあります。紙パック飲料はリットル表示が多いです。

このように、少しややこしいですが、上記に示したのは「一定の傾向」ですので、もちろん例外もあります。買い物をするときなどに、グラム表示かリットル表示かを、予想して当ててみるのはいかがでしょうか。親子での買い物なら、お子さんがgやkg、mLやLの単位に興味を持つきっかけになるかもしれません。

※本記事は、『小学生がたった1日でかんぺきに単位の計算ができる本』の著者が書き下ろしたものです。