【1分読み切り】もしかしたらアナタは必要以上に人間関係に悩んでいるかもしれません。
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【精神科医が教える】人間関係に悩む人と悩まない人の決定的な違いPhoto: Adobe Stock

「よくしなければならない」という病

今日は「人間関係は雑でいい」というテーマについてお話しします。

人間関係の悩みは非常に多いですが、よく考えてみると、その大半は「人間関係をよくしなければならない」という思い込みや、自分の理想から外れることへの不安や恐れから生じているのではないでしょうか。

人間関係を不自然になんとかしようとしすぎることが、うまくいかない原因になっているのです。だからこそ、もう少し適当に、雑に構えたほうがいいとアテクシは考えています。

不自然に働きかけない

人間関係というのは、実は関係そのものが存在するわけではありません。人間と人間がいて、その間に生じるものが関係なのです。

つまり、関係だけを取り出そうとするのは不自然ということ。関係だけをよくしようとするから、相手への対応の仕方がわからなくなってしまうのです。

大切なのは、相手のことをどう思い、どう対応するかだけなんです。好きな相手には好きなように接すればいいし、嫌いな相手とは関わらなければいい。

もっとシンプルに考えていい

もっとシンプルに考えましょう。嫌いな相手との関係を無理によくする必要はありません。

たとえ好きな人と疎遠になってしまったとしても、それも自然なこと。関係を維持しようと必死になると、その関係が不自然になり、楽しくなくなってしまいます。

疎遠な時期があってもいいのです。その人のことが好きなら、また思い出すでしょう。声をかけたいときに、かければいいのです。

人間関係に過敏にならなくていい

つながるときには自然とつながるし、つながらないときにはつながらない。これを「ご縁」と呼ぶこともあります。ご縁を大切にするというのは、「関係だけを取り出して、なんとかしようとしないでください」という意味だとアテクシは解釈しています。

人間関係にこだわりすぎる人は、些細な変化に敏感すぎる傾向があります。しかし、しっかりとした人間関係ならば、何年経ってもたいして変わりません。ちょっとした期間の変化で一喜一憂する必要はないのです。

人間関係に過敏になりすぎず、完璧な状態をキープしようとしなくてもいい。雑に構えて、自然体でいることが大切なのです。