6社が手を取り合い「PROTECT HEARTS PROJECT」が始動
イーメディカルは事業を展開する上で、オムロンヘルスケアから血圧計の提供を受けている。入会すればオムロンの最新の血圧計が会員に届けられる仕組みだ。そんな付き合いの中で、思い立ったのだ。1社ではなく、何社かで手を取り合って啓発活動をしていけば、もっと早く世の中に認識が広がるのではないか。
刀とオムロンヘルスケアに加え、「マインズ<毎飲酢>」シリーズで高血圧に挑むMizkan、「森永トリプルヨーグルト」で生活習慣病の改善に取り組む森永乳業、ヘルスケアカウンセリングプラットフォーム「健康台帳」を活用する九州の調剤薬局・新生堂薬局、脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクを調べる血液検査「LOX-index」を提供するプリメディカ……まずは6社が協力して、「PROTECT HEARTS PROJECT」を立ち上げた。6社が手を取り合って、以下の活動を展開していく。
1.消費者が、より健康や血圧について真剣に考える「リアルな接点」での啓発活動
2.SNSなどを活用したソーシャルアクションでの認知拡大
3.血圧に関する誤解、不正確な情報に立ち向かう
もちろん協力してくれる会社が現れれば、今後どんどんプロジェクトに加わってもらう予定だ。
ところで、「そんなことしてどのくらい儲かるの?」と思う人もいるかもしれない。啓発活動によって受診者が増えれば、もちろん参画企業の売上は上がるだろう。しかし、刀が立ち上げた高血圧イーメディカル1つを取ってみても、ジェネリック化された薬価の低さや診療報酬を鑑みても、他の医療分野に比べて製薬会社や診療機関が儲かりそうな分野とは言い難い。また、参画企業にしてもこのような長期視点のアライアンスは当座の売上という観点では、必ずしもコストパフォーマンスがいいとは言えないかもしれない。
刀の社是は「マーケティングで日本を元気に!」だ。
「事業である以上、継続性のために赤字にはできません。しかし儲かることは目的ではない。日本人の健康寿命を延ばすために最もインパクトがある、人の認識を変えるという難しい課題を見つけた。だから、マーケティングを駆使して取り組むのです。刀はマーケティングの力で日本を元気にしていくための会社です。他の5社も同じ想いです。日本人の大きな健康問題に取り組む、このプロジェクトの大義への新たな賛同者を募り、活動の輪を広げていきます」(森岡氏)。
森岡毅は、果てることなき情熱を注ぐ。
「PROTECT HEARTS PROJECT」の結成は、刀の存在意義を再確認する場となった。