成長への原動力となる
たった3文字の口ぐせ

「現状に満足すると、成長はない」「今の自分に納得できない気持ちが、原動力になる」なんてことを言われることがあります。

 とくに若い時期は、認められない悔しさや、仕事への渇望感や、不甲斐ない自分への不満などが、現状を変える強烈なエネルギーになることがあります。

 私も低賃金のブラックな働き方に甘んじている自分が許せなかったから、本を書いたり、留学したりする力になったのだと思います。

 そして、自分なりに一生懸命やっても「まだまだ足りない」と自分の至らなさが目について、それを埋めようとしてきました。

 しかし、あるとき、このままでは気持ちの限界がくると感じたのです。つねに自分に不満をもち、自分を叱りながら進むのはしんどく、いずれ嫌になってしまうと。

 そこで、私は「不満」ではない、自分を突き動かす、新たな原動力を見つけました。

 それは「好奇心」です。これはこれでいい。がんばっている自分を褒めよう。そのうえで、「もっと面白い世界を見たい」と好奇心をもつのです。

 頭のなかの口ぐせを「まだまだ」から「もっと」に変えるだけで、顔はしかめっ面から、ワクワクした顔になります。「それ面白そう」「やってみたい!」と、自分でやりたいことを決めて、それをやりきることほど嬉しいことはないでしょう。

「満足」と「成長」は共存するのです。だれもがある時期、渇望感で走ることがあるものですが、大人は「好奇心」と、まわりへの「感謝」にギアチェンジして走ったほうが幸せです。

 期待通りにいかなくても、いいではありませんか。「まぁ、そうなるよね」「つぎにいこう」と、大人はまた新たな好奇心をもち、自分に期待して走り続けるのです。

「新たなものへの好奇心」「自分への期待」「まわりへの感謝」が生きる力です