【1分読み切り】細かなことにも気がつく几帳面で真面目な人ほど、じつは“損している”かもしれません。
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それは単なるお節介?
今日は「相手の問題にはお節介を焼かない」というお話しをしたいと思います。これはとても重要なことだと考えています。
基本的に他人事には口を出すべきではありません。それは単なるお節介だからです。
しかし、今回お話ししたいのは、自分も関わっていることで、相手にお節介をしてしまう場合についてです。
基本的に避けるべきこと
たとえば、仕事の場面を考えてみましょう。シンプルな例ですが、相手が「こちらから連絡します」と言ったのならば、その連絡があるまで待つべきです。
2~3日連絡がないからといって、「大丈夫ですか? どうしましたか?」とこちらから頻繁に連絡するのは、基本的に避けるべきです。そのような行動は無駄な労力を増やすだけです。
相手がやると言ったことならば、相手にやらせればいいのです。もちろん、自分に実害が及ぶ可能性がある場合は、目安を決めておいて、たとえば1週間連絡がなければ1回確認する程度はいいでしょう。
相手の“甘えの温床”
しかし、こちらから細かく段取りをするのは避けるべきです。なぜなら、そうすることによって相手はこちらに甘えてくる部分が大きくなり、ますます自分の責任を果たさなくなるからです。
ですから、相手の問題は相手の問題として明確にしておくべきなのです。こちらから気を回して「もう一度確認ですが、どうなっていますか?」などとこまめに連絡すると、相手はそれに甘えてしまいます。
相手が指示待ち族のように能動的に動かなくなり、こちらが毎回ストレスを抱える悪循環を招きかねません。あえて、あっさりとドライな対応をするのが最善なのです。
頑張るほどに損をする
「期日までに連絡がなければ、対応できないものとみなします」というようなことを明確に線引しておいて、それでも連絡がなければ「期日までにご連絡がありませんでしたので、お断りさせていただきます」とドライに対応するのです。
もちろん、全部が全部そのように対応できるわけではありませんが、よかれと思って相手のために先回りしていろいろと動こうとすると、自分が損することになりがちです。
そして、タチが悪いことに、仕事をしない人とつながり続けることになってしまいます。
意外と見失いがちなポイント
それは仕事以外の場面でも同じことがいえます。自分の責任を果たさない人とつながることで、イライラが募り、無駄なエネルギーを使ってしまいます。
そして、その間に、きちんとした人とつながるチャンスさえ失ってしまうのです。
ですから、相手の問題に過度に介入せず、お節介を焼かないことが大前提なのです。これは生真面目であればあるほど、意外と見失いがちなポイントです。十分ご注意くださいね。