テレビ・ネットで「日本のウォーレン・バフェット」と話題! 1936年(昭和11年)、兵庫県の貧しい農家に4人兄弟の末っ子として生まれた。高校を出してもらってから、ペットショップに就職。そこでお客だった証券会社の役員と株の話をするようになった。そして19歳のとき、4つの銘柄を買ったことが株式投資の始まりだった。あれから68年、バブル崩壊では10億円あった資産が2億円にまで減った。しかし今、資産は20億円まで増え(2024年6月時点)、月6億円を売買しながら、デイトレーダーとして日々相場に挑んでいる。隠しごとなしに日常生活から投資法まで全部書いた話題の書『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。
投資とは切っても切り離せないこと
一見すると投資とは関係ないような日常生活も、投資とは切っても切り離せないものです。散歩もその1つ。私は、平日は40~50分、休日は2時間かけて散歩をしています。
神戸は海と山が近い土地ですが、平日は急勾配を登ったところにある公園まで、休日は山の中腹にある神社まで歩いています。到着したら、柔軟運動をします。
普段ずっと座りっぱなしなので、ここで身体を伸ばすことを心がけているのです。
あさイチの散歩は気持ちがいい
ちなみに休日に訪れる神社は六甲山の登山道にあるので参拝客も多く、毎日のように登っている人も大勢います。私くらいの年齢の人も多くいますよ。自転車で行くのは難しいくらい坂道は急ですが、景色もよく、気持ちがいいです。
散歩の時間は日によってまちまちですが、朝8時には家にいる必要があるので、遅くても7時台には出かけます。多いのは、先物を確認してひと息つく6時台から7時台にかけてですかね。
近所で毎朝6時半からラジオ体操をやっているので、それに参加する高齢者とよくすれ違います。その後、家に帰ってもすることがないと嘆くくらいなら、株をすればいいのにと思いますけどね(笑)。
健康なくして投資はできない
散歩の大きな目的は、体力づくりです。ずっと椅子に座りっぱなしでは身体に良くないので、どれだけ忙しくても散歩をする時間は確保するようにしています。
年をとるにつれて、自発的に体力をつけようとすることは大事だと思います。健康なくして、投資はできませんからね。
毎朝の散歩で投資のヒントを拾う
散歩のいいところは体力がつくだけではありません。投資の参考になる情報も得られます。
散歩道の途中には線路がありますが、電車を見て「コロナが流行する前より人が増えているな」と確認し、貨物列車を見ては「いまの貨物輸送需要はどうなっているんやろう」と考えるわけです。それが運輸業界への投資につながっていくこともあります。
2024年にはトラック運送業界での時間外労働規制が実施されることから、代替輸送手段として貨物鉄道が注目されています。コロナ禍で鉄道業界は大きな痛手を受けましたが、このような分野では成長が期待できるかもしれません。
道行くところに転がる投資のヒント
はたまたコインパーキングに目をやり、「最近はよく車が停まっているな」と思えば、その運営会社の業績をチェックすることもあります。
もちろん、1つのパーキングだけを見て判断するのは早計ですから、ほかのパーキングも注視することになります。
途中の空き地に家が建築され始めたら、「どこの不動産会社が建てているんやろか」と確認します。よく見かける名前であれば、「この建設会社は、最近勢いがあるな」と肌感覚でわかります。
※本稿は、『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。