テレビ・ネットで「日本のウォーレン・バフェット」と話題! 1936年(昭和11年)、兵庫県の貧しい農家に4人兄弟の末っ子として生まれた。高校を出してもらってから、ペットショップに就職。そこでお客だった証券会社の役員と株の話をするようになった。そして19歳のとき、4つの銘柄を買ったことが株式投資の始まりだった。あれから68年、バブル崩壊では10億円あった資産が2億円にまで減った。しかし今、資産は20億円まで増え(2024年6月時点)、月6億円を売買しながら、デイトレーダーとして日々相場に挑んでいる。隠しごとなしに日常生活から投資法まで全部書いた話題の書『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。

【老いても現役トレーダー・資産20億円】散歩しながら身の回りで「投資の源」を見つける方法写真:川瀬典子

自宅近くを歩いていて思うこと

いまは昔より建設ペースがゆっくりになっていると感じています。どういうことかというと、昔はすぐに売れていたような家でも、まだ買い手が決まっていないことも多いのです。

私が住んでいる付近は住みやすく、わりと人気がある土地ではあるのですが、その分値段が高い。

人気はあるのに売れないとなると、「この価格を出して家を買うことができない人たちが昔より増えているんやな」という結論にたどり着きます。

【老いても現役トレーダー・資産20億円】散歩しながら身の回りで「投資の源」を見つける方法朝散歩の途中でコインパーキングをチェックして株式投資につながる情報を収集(写真:松田小牧)

経済のはやり廃りを教えてくれる

日経平均株価が急落をしつつも、高値圏になったりすることがありますが、日本経済そのものは当時より地盤沈下が進んでいることは目に見えて明らかですよ。

駅前の店の入れ替わりも、経済のはやり廃りを教えてくれます。近年、銀行や不動産業者を始めとして多くの店が、私が住む土地からなくなってしまいましたが、それを見るだけでも「この土地に富裕層が減ってきたんやな」とわかります。

一時期できた高級食パンを売る店も、気が付けば撤退していましたね。ときには神戸の中心地まで出ることもありますが、最近はコロナ禍で減少していた外国人の数も増えてきました。

自分の身の回りで投資と関連すること

そうなると、インバウンド(訪日外国人)関連銘柄にも期待できますよね。人が行列をつくっているお店を見れば、いま街で何が流行しているかがわかります。

このように、自分の身の回りに投資と関連することが、必ずあるはずです。自分が好きなものを発売している企業なら、応援もしたくなるでしょう。

私には関係ありませんが、小さい子どもがいるなら、ファミリー向けのレストランやショッピングモールに入っているテナントといったところの動向がつかみやすいでしょう。

株の入り口は決して難しくない

私は最近のAIなどのハイテク銘柄については疎うといのであまり手を出しませんが、そうしたテクノロジーに詳しければ、ほかの人よりもそういう分野の銘柄で稼ぐことができるかもしれません。

地方に住んでいる人なら、自分の土地で強い企業のことなら、ほかの土地に住んでいる人よりも詳しいはずです。

株の入り口は、決して難しくありません。まずは自分が自信を持って「この企業は詳しい」「この企業は好きだ」と思える企業の株から入ったらいいと思います。

「好き」なだけではダメだけど

もちろん、「好き」なだけで買ってしまうと、大やけどをしてしまう可能性もあります。

その企業の業績はどうなっているか、配当はどうなっているかなどをきちんと確認しなければならないのは言うまでもありません。

※本稿は、『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。