PayPayがデジタル給与で儲かる
3つの仕組みとは?
今回のデジタル給与の仕組みの場合、PayPay残高として最大20万円を振り込むことができます。
それを超える部分は銀行に振り込むことになりますが、そこでもPayPay銀行の口座を選ぶことができます。
PayPay銀行の口座を指定して、日常の支払いはPayPayか、クレジットカードのPayPayカードで支払うようにした生活者は、PayPayのポイント経済圏に囲まれて、ポイントががっぽりもらえる日常を楽しむようになるのです。
このようにキャッシュレスでポイント経済圏に取り込まれることで、消費者は銀行を使うよりも便利でコスパがいい生活ができるでしょう。
しかし、金融サービスを提供する側はどうやって儲けるのでしょう?
低所得層向けの金融サービスを総称してマイクロファイナンスという場合があります。マイクロファイナンスはノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行のマイクロクレジットが有名です。
グラミン銀行の場合はボトムオブピラミッドと呼ばれる最貧困層が稼ぐ手段を得るために少額の貸し付けを行うことがビジネスモデルの中心ですが、広義のマイクロファイナンスはもっと幅が広いのです。
少額のローンだけでなく、保険や貯蓄、投資商品も提供しますし、キャッシュレス決済もそのサービスの中心です。
アメリカのウォルマート型のマイクロファイナンスを参考に考察すれば、日本のデジタル給与型のマイクロファイナンスは、低所得層の消費者にデジタル給与を提供する代わりに、以下の3つのやり方で収益を上げることになるでしょう。
それは
(1)決済手数料
(2)ポイント経済圏への囲い込み
(3)広告収入
です。