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【精神科医が教える】急な予定変更が苦手…イライラせずに心を軽くする方法・ベスト1Photo: Adobe Stock

予定の変更が苦手な人

今日は「予定の変更が苦手な人」というテーマでお話しします。突然、予定が変更となるのが苦手な人は、けっこう多いですよね。

これは性格的な要素もありますし、発達的な特性がある人もいて、予定の変更に対してパニックを起こしやすいケースもあります。

アテクシ自身も予定の変更が苦手なタイプなんですけれども、その対処法についてお話ししたいと思います。

予定の変更でイライラしない方法

予定の変更に対するストレスや不安は、多くの人が経験するものです。急な変更があると、イライラしたり混乱したり、場合によっては怒り出してしまうこともあります。

そんなとき、どう考えたらよいのでしょうか? 実は、予定の変更があるかもしれないということを、あらかじめ「頭の中の予定」として入れておくことがとても有効なんです。

つまり、「もし予定が変更になったらどうするか」というシナリオを、あらかじめ考えておくことで、実際に変更が起こったときに、パニックやイライラを軽減できるわけです。

予定が潰れた場合を想定しておく

たとえばアテクシは、大型の台風がやってきたことによって、予定が台なしになってしまったことがありました。

そのとき、台風が発生した時点で「いまの予想進路だと大丈夫そうだけれど、天気予報がはずれることも多いから、予定が変更になるかもしれない」と考えたのです。

そして、「もし予定どおりにならなかったらどうするか」ということを、あらかじめ頭の中でシミュレーションしておきました。

実際に予定が変更になったのですが、それでも心の準備ができていたので、イライラすることが少なかったんです。

“違う未来の訪れ”を楽しむ

「絶対にこれ以外のことは起こらない」なんて思い込まないでください。世の中、何が起こるかわからないものです。

さらに、「災い転じて福となす」という言葉があるように、思った通りにならなかったときは、「違う未来が訪れた」と柔軟に受け入れて、新たな可能性が広がるチャンスだととらえましょう。

その違う未来を楽しむ気持ちを持つことが大切だと思います。「予定は未定」ともいわれますが、予定を変更した場合のシナリオをあらかじめ頭に描いておくことで、心が楽になるはずです。