どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。最短出世中・現役メガバンカーのたこす氏による「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から「こんな本が30年前に欲しかった」「今までにない知恵がつく」「上司には絶対に見せられない」と話題沸騰中である。今回はその中から「出世しない人の共通点」についてお伝えする。(取材・構成=ダイヤモンド社・榛村光哲)
「謎文化」でサイレント減点されていませんか?
突然ですが、皆さんの職場には、資料の印刷に関するルールがありますか?「いきなり何の話だよ」と思うかもしれませんが、少しお付き合いください。
僕が勤めるメガバンクでは、社内の会議でカラー印刷はご法度です。この背景として、そもそも、メガバンクには今も紙の文化が根強く残っていることがあります。一部の洗練された部署では徐々にペーパーレス化・電子化が進んできてはいますが、支店ではまだまだ紙中心で業務をしているところも多いです。1日に印刷する紙の数も非常に多いです。
加えて銀行の書類は個人情報や企業の重要情報のかたまりです。ゆえに他にも「毎日その日に出た紙の印刷物を必ずシュレッダーしてから帰る」というルールがあるのですが、これも他の会社からは不思議がられることが多いいわゆる「謎文化」です。
出世する人は【謎文化】への対処も上手い
皆さんの職場にも、少なからずこういった「世間から見ては一般的ではないが、その会社では当然のように思われているルールや慣習」=【謎文化】が存在するのではないかと思います。
こういった職場での立ち振る舞いにおいて重要なのは、「何をすれば会社の評価が上下するか」を正確に見極める能力です。
職場で出世する人は【謎文化】にアンテナを立てて、「サイレント減点」されるリスクを最小化しています。今回は、効果的な「謎文化」への向き合い方を紹介しましょう。