山本山では、山本奈未社長から、自社の製品、技術、歴史などについて、詳しく説明していただきましたが、その中で山本山の六代目、山本嘉兵衛徳翁が、玉露を「発明」していたことを知りました。「グリーンティー(玉露)」は本当に「発明品」だったのです!
さらに、お茶の販売業からスタートした山本山は、334年間にわたって新しい製品やビジネスを創出し続けて、現在では、日本茶や海苔を使用したスイーツなどの販売事業やカフェ事業を展開し、海外進出も果たしていることも学びました。その発想のモダンさには驚かされるばかりでした。
なぜ山本山は334年もの間、ビジネスを存続することができたのだろうかと疑問に思っていましたが、説明を聞いているうちに、その秘訣が、伝統的な価値観を守りながらも、時代に合わせて積極的に現代的なアイデアを取り入れてきたことにあることがよく分かりました。
さらに、経営トップのサクセッション(承継)に成功してきたことも、長寿要因の一つではないかと思いました。
現在、社長を務めているのは、30代の山本奈未氏。伝統あるファミリービジネスで変革を起こしていくために、あえて若きリーダーが社長を引き継ぐ――これもまた、山本山がイノベーションを創出しつづけるための秘訣なのではないかと思いました。
チームラボでの体験に大興奮!
芸術とテクノロジーの融合を体感
今回の研修では、日本文化を体験するイベントも数多く組み込まれていて、6月17日には能楽、6月18日には落語を初めて鑑賞することができました。いずれもすばらしい体験でした。特に私はバレエやオペラなど、歴史の長い舞台芸術におけるイノベーションを研究していることもあり、日本の伝統芸能にも強い関心を持ちました。
さらに、6月19日に訪れた東京・麻布台ヒルズの体験型ミュージアム「チームラボボーダレス」では、最新の日本のアートを体感することができました。芸術とテクノロジーの両方に興味がある私にとってはたまらなく魅力的な体験でした。