SNSで頑張って集客しているのにうまくいかない。そんな人も多いのではないだろうか。「圧倒的に面白い」「共感と刺激の連続」「仕組み化がすごい」と話題の『スタートアップ芸人 ── お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』著者・森武司氏は、2005年の創業以来、18年連続増収増益を達成し、年商146億円となった。ここまで会社を成長させてきた秘密は何か?本書からより深い学びを得ようと、インタビュー企画を実施。今回インタビューするのは、ペット事業をメインに手掛ける株式会社Aimyの代表取締役・高江洲真美氏。
25歳の時にブライダル事業で起業し、現在は「犬専門写真館Dogram」を南青山で経営しながら、動物愛護活動にも注力している。そんな高江洲氏は、『スタートアップ芸人』をどう読み解いたのか。
今回は高江洲氏が広告費をかけず、インスタグラムだけで集客を成功させた秘訣について、話を聞いた。(ダイヤモンド社書籍編集局)

「集客に失敗する」SNSの残念な使い方・ワースト1Photo: Adobe Stock

インスタグラムのフォロワー数を自然に伸ばす方法

──『スタートアップ芸人』では、顧客を仲間にする方法としてSNSの活用法が紹介されています。高江洲さんも、SNSを活用して集客をされていたとお聞きしましたが、詳しく教えていただけますでしょうか。

高江洲真美(以下、高江洲):私がペット事業を始めるにあたっては、集客が一番難しいと思っていました。

そこで、インスタグラムを活用したんです。ただ、集客目的という感じで運用していてもフォロワーはなかなか伸びません。そこで、「ワンちゃんが好きな人をインスタグラムに集める」というイメージで運営してみたんです。

「あなたのかわいいワンちゃんを紹介させてください」というコンセプトで運営してからは自然とフォロワーが伸びていき、フォロワーが3000人超えたあたりでロケーションの撮影会を実施すると、たった1日で撮影会の枠がすぐに埋まりました。

「これならこのまま集客をせずにいけるんじゃないか」と考えてからは、自然にフォロワー数が伸びていったんです。

──集客を目的としないことで、集客に成功したんですね。

高江洲:はい。お客様に「どんなアカウントなのか」を認識してもらうことが大事だと思います。

元々、Dogramのインスタグラムアカウントではワンちゃんのお洋服を取り扱っている企業さんと一緒に商品撮影を行っていたので、「モデル犬」の募集もしていたんです。

Dogramのアカウントをフォローしていれば、写真を撮ってもらえる」というイメージを植え付けていった感じですね。
そうすると、おのずと「モデル犬」か「撮影会参加」のどちらかの希望に振り分けられるんです。

──モデル犬の募集をされた際には、応募数として見ると手ごたえはありましたか。

高江洲:当時はまだ3000人ほどのフォロワーさんでしたが、リアクションを通しての反響は大きかったですね。

レンタルスタジオで、モデル犬を起用しての商品撮影を行ってからは「モデル犬としてだけでなく、一般のお客さんとして行けるような場所が欲しい」という声をいただけるようになりました。

その要望が多くなってきたタイミングで、スタジオをオープンしたんです。
見込み客がいる状態でスタジオを構えたので、集客においての不安は少ない状態でした。

ですので、今回のテーマである【「集客に失敗する」SNSの残念な使い方・ワースト1】の回答は、集客だけを目的にしてしまうことになると思います。

自分のサービスに興味のある方が、気軽に参加できるテーマのアカウントをつくることで、結果として集客に成功するのではないかと思います。

サービスを売りつけるための集客ではなく、まずはお客様の興味がどこにあるのかを模索することから、始めてみるといいのかもしれません。

『スタートアップ芸人』では他にも集客に悩んでいる人のヒントになるようなエピソードも満載ですので、起業を考えている人には参考になるかと思います。