クリエイターに圧倒的に支援される会社になりたい

ーー坂上:現在、同人誌の販売、流通でNo.1ですが、No.1になることができたポイントを教えてください。

吉田:まずはクリエイターを支持した、ということですね。早くからウェブなどを使い、個人のクリエイターが簡単に登録、販売できる体制を整えました。また、直接クリエイターと取引をして読者に届けるため中間の費用があまりかからず、売上の7割をクリエイターに支払えています。結果、5万人のクリエイターに登録していただき、彼らが年間7万5000タイトルもの膨大な作品を生み出してくれています。

 次に、独自の物流システムをつくり上げたことですね。通信販売の体制や、傷かつかないように梱包する方法なども含めて。同人誌は作品数が膨大なうえ、商業作品ではないのでバーコードなどがついていません。そのため、バーコードの部分を含めて自分たちで管理方法を確立し、商品管理を行っています

秋葉原で初めてコミック・同人誌の専門店を開店し、<br />爆発的な支持を得る物流センターの内部

ーー坂上:最後に、会社を経営するうえでの理念について教えてください。

吉田:少々長いですが、経営の理念は「世界的視野を持って、あらゆる知的資産を発掘、開拓。その一方で、世界中のお客様、創作者、双方にご満足いただける価値の高い作品と最上のサービスを提供する」です。

 簡単に説明すると、クリエイターに支援される会社になりたい、ということです。彼らに「圧倒的に虎の穴がいいよね」と言ってもらえる会社にする。彼らが作品の制作に集中できるよう、販売や流通といった面倒な部分は弊社がすべて請け負う。これが行動の原点ですね。

ーー坂上:なぜそのような理念を掲げたのですか。

吉田:当たり前のことですが、漫画・アニメ業界というのは、売れている人だけが生き残っていく業界です。例えば、週刊少年ジャンプで連載されている作品は20ほど。それに掲載されなければプロではない、という世界です。そのような世界で、夢を持って入ってきた人たちが少しでも飯を食っていけるようにしたい。そうしてクリエイターが増えれば、必然的に良い作品も出てくるだろう、との考えからです。

次回は5月16日更新予定です。

秋葉原で初めてコミック・同人誌の専門店を開店し、<br />爆発的な支持を得る
【対談を終えて】ランチェスターの視点から~(株)フォスターワン 坂上仁志
17年前の秋葉原で起業した虎の穴。「こんなのがあったらいいのにな・・・」というたくさんの人の思いを解決することで、今日200億円を超える事業になりました。これこそがまさにイノベーション。人の「困った」を解決する事業です。創業当時は、一般の人には見向きもされなかった同人誌の販売事業。しかし、それこそが人がやらないことをやるランチェスター戦略そのものです。そして、その根底には、クリエーターを応援したいという吉田さんのピュアな思いがあるからこそ、この事業が継続して発展しているのだと思います。

 
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