もしも東京都が
「都営地下鉄と京急の合併」を決断したら?

 二大財閥の銀行同士が合併してできた三井住友銀行ですが、もともと両行の規模には大きな格差がありました。規模では都市銀行のビッグ5の一角だった住友に対し、三井銀行は第二グループの規模に甘んじていました。

 ところが三井銀行が太陽神戸銀行と合併したことで、住友銀行と規模が匹敵する状況が生まれ、三井住友銀行が誕生することになったわけです。

 もし、東京都が都営地下鉄と私鉄との合併を先に決断したとしたらどうでしょう。

 あくまで地下鉄2社の統合を前提に、たとえば時価総額3200億円の京浜急行と都営地下鉄を先に合併させるのです。すみません、ここもそうですがこの先も、鉄道ファンが妄想で考える未来ということで合併相手に浮上する会社の皆さんは怒らないで読んでいただきたいと思います。

「なぜ京急?」と思われるかもしれません。実はそこには別の布石があるのですが、まずはメトロと都営の両者が歩み寄れる対等規模の企業体が成立するというのが最初のステップです。

 東京の地下鉄はこのステップを通じて統合されたとしましょう。京急路線を加えた1兆2000億円を超える時価総額の巨大鉄道会社が誕生したとして、その先にはどのような違う未来があるのでしょうか。次のステップを考えてみましょう。