21年の文部科学省の調査でも、なんらかの経済的な悩みを抱えている大学生・高等専門学校生が4割を超えています。学生(昼間)は雇用保険法上「労働者」として扱われず、先の奨学金問題も含めて、苦境が見えにくい難しさもあるでしょう。
社会保障が手厚い国として知られるフランスでさえ、コロナ禍で若者たちにまで経済苦境や生理の貧困が広がったほか、学生を中心に74%が、経済的理由から「定期的に食事を抜くなどしている」と回答したそうです(21年「国際ニュースナビ」NHK、2月18日掲載)。
半面、生理用品が買えない問題は、ハッシュタグ付きツイート「#生理の貧困」と呟かれたことで大きなムーブメントとなり、その後、全国の大学で「学内のトイレに生理用品を無償設置しよう」との動きが広がりました。また商業施設「ららぽーと」を展開する三井不動産など民間企業も、施設トイレへの生理用品の無料提供など支援サービスを導入するようになったのです。
私も、コロナ禍でとくに気をつけるようになりましたが、SNS上で若者と思しき人々の呟きをチェックすると、多少なりとも彼らの苦境が分かります。