高倍率が続く「昭和学院」
京成本線に沿って、市川から成田まで見ていこう。JR総武線・都営地下鉄新宿線「本八幡」駅と乗り換え可能な「京成八幡」が最寄り駅となる昭和学院(市川市)。筑波大学附属小学校から昭和学院小学校校長を務めて中高に転じた山本良和校長の評判も良く、ここ数年人気が高まっているとはいえ、全入試回で志望者数が増加している学校も珍しい。実倍率も3倍前後とかなりの激戦状態だが、2025年にはさらに厳しくなりそうで、受験生は大変である。
コース制を導入しており、各入試回で対象となるコースが決まっている。外国人と日本人教員が組むインターナショナルアカデミー(IA)、難関大対応のアドバンストアカデミー(AA)、サイエンスアカデミー(SA)、他校では本科に該当するジェネラルアカデミー(GA)、そして中学入試では対象とならない1学年20人の少人数教育トップグレードアカデミー(TA)の五つとなる。入学後も、中3と高2進級時に変更も可能となっている。
[12月1日第一志望]は三つの区分がある。国算英から二つ選ぶ[2科]は全コース対象で、24年に151人が受験して実倍率3.08倍と人気がある。志望者数も2割半強増えており、25年も3倍超えは固いだろう。GA対象の[マイプレゼンテーション1回]は、大会等の実績の有無でIとIIに区分されるが、自己表現文とプレゼンテーション・質疑応答は同じである。こちらは両方合わせても29人の受験と少ないが、実倍率1.38倍はとても狙い目だ。
1月入試では、全コース対象の[20日国語1科]と[20日算数1科]が多くの受験生を集めている。24年の受験者数と実倍率は、239人・3.23倍と326人・2.67倍だが、志望者数は3割増と4割増で、25年は3倍台後半と3倍乗せになりそうだ。もう一つ、[マイプレゼンテーション2回]もこの日行われる。受験者数20人で実倍率2.5倍だが、少ないながらも志望者は大きく増えそうだ。
特待生選考も兼ねる[22日適性検査型]と[24日アドバンストチャレンジ]は、前者が微増、後者が4割弱増となっている。24年受験者数と実倍率は、187人・3.9倍、326人・8.78倍となっており、えらくハードルが高い。前者は4倍乗せ、後者は10倍超えも25年にあり得そうである。