DXの進展が
今年の豊漁につながった
水産業の現場ではDXがかなり進展しています。
ひとつの変化は漁業に関して入手できるデータ量が増えていることです。
漁船に搭載されたセンサーなどのデバイスも進化しているうえに、外海に設置されたスマートブイからのIoTデータも魚群探知の情報として活用できるようになっています。さらに、衛星から得られる海面温度や海流のデータも有効に使われます。
そこに加えてもうひとつ、AI技術によって、これらデータをもとにした魚群についての予測情報の精度が上がっています。
今年のサンマの豊漁は根室沖で新しい漁場が発見されたことが大きかったようです。根室の花咲港では水揚げ量が昨年の140倍となり、そのことで一時期、札幌市内でのサンマの小売価格が100円を割ったことも話題になりました。
こういったDXから得られる情報をもとに、例年よりも早い時期に大きな漁船を日本領海から少し離れた公海上に繰り出すといった手が打てるようになってきたことも、今年の豊漁には大きくつながっているといいます。