「なんで私がいつも我慢しなきゃいけないの?」「あの人のあの一言が腹が立つ」など、イライラすることばかり考え続けてしまうことはないだろうか。そんなイライラが止まらない人におすすめなのが、『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』(大嶋信頼著)だ。多数の著作を持つ人気心理カウンセラーの大嶋信頼氏の本作では、心理学的なアプローチによって、働きすぎている意識をストップさせ、ストレスを消す手法を多数紹介。意識の働きすぎを抑えれば、夜も不安に巻き込まれることなく、ぐっすり眠れる。「ストレスが消えた」「2ページ読んだだけで眠れた」「自己肯定感が高まった」などの感想が多数寄せられている本書。今回は発売を記念して、本書から特別に一部抜粋、再編集して「ストレスを消す方法」を紹介する。(構成/照宮遼子)
相手に不満があっても、うまく言えない…
「私ばかりが家事をしている」
「あの人はなんであんなことを言うんだろう」
「疲れているのに子どもが騒いで気が休まらない……」
相手に不満があっても、うまく相手に伝えられず、いつもモヤモヤ、イライラしている。
そんなふうに対人関係にストレスを抱えることはないだろうか?
今回は、人間関係に気を使いすぎて、自分らしく生きられない人におすすめのストレス解消法を紹介する。
「見たい夢」を自由にデザインしよう
日頃から相手の気持ちを考えていたり、周りの状況を見すぎて言いたいことややりたいことを我慢したりしてしまうと、脳にストレスがたまり、そのせいで眠れなくなってしまう。
対人関係にストレスを抱えがちな人におすすめすなのが、「幸せな夢をデザインする方法」だ。
布団に入って「こんな素敵な夢が見たい」と想像するだけでよい。
ピンとくるものが出るまで次々に想像し、「自分が本当に求めていたもの」が見つかると、スッと眠りに落ちることができる。
この方法はただ眠れるようになるだけではなく、寝ている間に「アサーティブネス(自己表現や自己主張)」の能力も身について、日常的なコミュニケーションもスムーズになる。
アサーティブネスはわがままになることではなく、自分の素直な気持ちや意見を、相手に配慮しながら表現すること。
アサーティブネスがうまくできるようになると、自分の伝えたいことがスムーズに伝わり、心地よい人間関係を築いていけるようになる。
夢の中で「自分が本当にしたいこと」を実現する
夢の中では、空を飛んだり、プロのスポーツ選手になったり、どんなドラマでも自分が思った通りに展開できる。
もしつまらないと思ったなら、別の夢をデザインしていけばいい。
南の島の海辺でのんびりしている夢や、金色に輝く波の上をサーフィンしている夢など、いろいろな夢をデザインしてみよう。
次々と夢を塗り替え、自分が本当に求めているものに到達したとき、無意識が働いてストレスを消し去り、心地よい眠りに誘われていくのだ。
ワンオペ育児でイライラが止まらなかった女性
ある女性は、ワンオペ育児でイライラが止まらず子どもに怒ってしまって、自己嫌悪になり、なかなか寝つけないことがあった。
そんなときにこの「幸せな夢をデザインする方法」を使ってみた。
「幸せな夢をデザインしよう」と思っているのに、なぜか「同僚と口喧嘩をして相手に謝罪させる夢」など不快な夢がデザインされてしまう。
そんな夢はもちろん好みではないので、クシャクシャと丸めて、新たな夢をデザインする。
そのうちに夫と二人で高い山を登っている夢が浮かんできた。
そのイメージを膨らませて、軽快に山を登っていく夢をデザインしていく。
そうやって、自分の深いところで求めているものがわかるようになると、いつの間にか心地よい眠りの中に落ちていた。
翌朝はいつもより気分がスッキリし、子どもの準備も職場の人たちとのやりとりもスムーズにできる。
女性は「今日はどんな夢をデザインしようかな?」と布団に入るのが楽しみになっていった。
「自分のしたいこと」がわかることで、目の前の現実が変わっていく
自分が本当に求めていることがわかると、目の前の現実も変わっていく。
前述の女性の場合は、自分の子どもにいちいち指示しなくても、子どもが自分で動いてくれるようになったり、同僚との関係もスムーズになったりしたそうだ。
これまで思い通りにいかずにストレスがたまっていたのは、「自分が本当に求めているものを主張していなかったから」。
今回紹介した「幸せな夢をデザインする方法」を使うようになると、アサーティブな能力が身につき、昼間のストレスが軽減し、夜はぐっすり眠れるようになる。
いつも周りを優先して我慢してばかりいる、という人はぜひ幸せな夢をデザインしてみてほしい。
♦︎『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』では、日頃から感じている不安やストレスを消して、ぐっすり眠る方法を紹介しています。