中に入ると、室内は驚くほど広い
クルマの後方に回ってみる。フロント部のカッコ良さに比べると、リア部はややモッサリしている。前はシュッと洗練されている一方で、後ろはいまひとつあか抜けない。リアコンビネーションランプの真ん中にバッテンは要らなかったのではないか。前後のアンバランスさが何とも微妙である。
室内に入る。「え?」と声を上げてしまうほど広い。運転席周りはエクステリア同様にスッキリとシンプルで、ゴテゴテした余計な加飾は一切ない。液晶メーターもステアリングの円の中から全てが認識できて、実に良くまとまっている。最近乗ったクルマの中ではベストの内装だ。実に素晴らしい。
2列目のシートも良い。プラットフォームが先代と同じなので、前後のシート位置自体は変えられない。ただし、シートデザインは大きく変更されている。2人がけのキャプテンシート仕様と、3人がけのベンチシート仕様の2種類が用意されている。現状ではキャプテンシート仕様が圧倒的に人気のようだ。
白眉なのは3列目シートで、座ってみるとなかなか収まりが良い。いわゆる「体育座り」の姿勢を強いられることもない。長距離だとさすがに辛いが、45分くらいまでなら我慢できそうだ。3列目シートの収納は左右跳ね上げ式。シート自体の軽量化に加え、折り曲げ軸の位置を低くして、軽くポンと跳ね上げることができる。シートがしまわれる位置が低く、先に述べたとおりリアクオーターウィンドウが四角く大きくなっているので、斜め後方視界は予想通り良好だ。バックモニターがあるので今さら後方視界など……と思われる向きもおられようが、やはり直接の視界が良いに越したことはない。