ハンドリングは非常に良い。路面からの突き上げ感はほとんど感じられず、小型ミニバンなのに、高級な香りさえする。コーナーに入り、最初にハンドルの切り角を決めると、コーナー出口までチクチク動かさなくて良い優れた安定感がある。うんと単純に言ってしまうと、乗り心地は「でっかいフィット」と言える。ミニバンで“あの”フィットの運転感覚を実現しているのだ。技術陣には拍手を送りたい。

 フリードに搭載された新型ハイブリッドのe:HEVは、従来型のi-DCDと比較するとシステム重量は50kgも重くなっている。新型にはe:HEVだけでなく純エンジン車も用意されており、それとの重量差は実に90kg。サスペンションのセッティングは当然異なってこよう。今回はe:HEVだけに試乗したが、純エンジン車の仕上がりも気になるところ。機会があったらぜひ試乗してみたい。

ホンダ「新型フリード」、ここがイイ!&ここがちょっと……

 それでは最後に新型フリードの◯と×を。

■新型フリードのここが( ・∀・)イイ!!

1.優れたデザイン:シンプルイズベスト。お世辞抜きにカッコ良い。

2.優れた視界:前も横も後ろも見通しが良く、車両感覚がつかみやすい。

3.優れたドライバビリティ:高い剛性がもたらす安定した乗り心地。「でっかいフィット」は最大の賛辞として受け取っていただきたい。

4.優れた室内パッケージ:良く出来た3列目。見やすいメーター類。ゴテゴテしていないスッキリ内装。最近のホンダは内装が良い。

■新型フリードのここはちょっとどうもなぁ(´・ω・`)

1:ハイブリッドモード時のラバー感覚:これは好き嫌いの問題なのでしょうが。私は苦手です。

2:前後デザインのギャップ:前は良いけど後ろが惜しい。

3:寝すぎのフロントガラス:もう少し立てたほうが良いです。新幹線の運転席じゃないんですから。

 ということで次号は……フリードの開発者インタビューになるか、航空自衛隊那覇基地レポートに戻るか、それとも違う記事が来るかは神のみぞ知る、ということで。

 それではみなさまごきげんよう!

(フェルディナント・ヤマグチ)