リビングのモノは半分以上減らせる
1万軒軒以上のお宅を片づけてきた経験から言えるのは、「散らかっているリビング」にあるモノは半分以上減らせるということです。
足の踏み場もない部屋でも、座る場所はあるけどごちゃごちゃして落ちつかない部屋でも、半分減らせば部屋の印象が変わります。
8割とか9割、思い切って捨てた方もいます。
けれども、それはペットボトルや弁当の空き容器などの「本物のゴミ」、いわゆる生活ゴミを溜め込んだ「ゴミ屋敷」に適した目標値です。
むしろゴミ屋敷は、虫やカビや臭いの原因となり健康にも害をおよぼすので、生活ゴミはすべて処分したほうがいいでしょう。
ゴミではなくモノが大量にある「モノ屋敷」の場合、8割、9割も不要品があるリビングはレアです。もしあったとしても、そう簡単には捨てられないモノも結構あります。
ですので、モノの多さで悩まれている方は、全体量の半分まで減らすことをひとつの目安にしてください。
整理・収納するのではなく、減らす
リビングは押入れやウォークインクローゼット、パントリーではありません。
「整理・収納するのではなく、減らす」が正解です。
足の踏み場もないほどモノだらけのリビングでも意外とスムーズに片づきます。
この連載では「捨てることに慣れる」ため、捨てるモノを意識して作業をするようお伝えしましたが、リビングに関しては例外です。「いるもの」のほうが速く選べます。
リモコン、ティッシュ、老眼鏡など、リビングでは普段使っているものが決まっているから、選びやすいのです。
「いるもの」を選ぶ基準は、「リビングで使っているか」を3秒以内に判断できるかどうか。
使っているものは無意識でパッと手に取ります。
一瞬手が止まって悩んだものは「使っていない」ので、思い切って処分するか本来使うべき場所(部屋)に移動しましょう。