“超お得”でもどこで差がつくのか
超人気マックの福袋が抱えるリスク

 どこで買ってもお得だらけの令和福袋だが、これがずらりと並ぶと「どこのは良くて、どこのは良くない」という話が自然に出てくる。令和福袋はどこで差がつくのか。

 まず大前提として、「その企業・チェーンがどれくらい好きか」というのが関係してくるが、福袋の購入はSNSなどで得られる印象だと、そのチェーンを愛する固定ファン以外の“浮動ファン”の割合が大きそうなので、ここでは浮動ファンに絞って話を進めていく。

 大まかにいってこれは、グッズの良し悪しと商品券の使いやすさで差が出る。

 まずグッズの良し悪しについてだが、たとえばマクドナルドだと、niko and...とコラボした2020年版福袋では、グッズのひとつであったポテトタイマー(ポテトが揚がったのを知らせる、あのマクドナルドの特徴的なメロディーを奏でる)が大きな話題を呼んだ。オリジナルグッズは当たれば強いし面白さを持たせやすいが、外すと見向きもされないという難しさがある。

 そこで、福袋にオリジナルグッズを入れることはもうせず、何かのキャラとコラボしている企業も増えている。今年だとモスバーガーがテレビアニメ『ONE PIECE』、ロッテリアはリラックマ、ドトールはサンリオのクロミちゃん、ミスタードーナツはポケモン……(ミスドのポケモンは7年目でもはや恒例)といった具合である。

 商品券の使いやすさはとは何か。先のマクドナルドの例では、「指定の商品との無料引換券」という塩梅だったが、ほかのあり方には「指定商品の値引きクーポン」や、「会計時に自由に使える○○円券x10枚」などがある。日常的にその店を利用する消費者なら値引きクーポンでも喜ぶが、○○円券の方が汎用性が高く楽に使えるため、浮動ファンからは喜ばれやすい。