干支で占う2025年 新たな取り組みに
抵抗勢力や障害が大きい年?
2025年は干支(えと)では、「乙巳(きのと・み、イッ・シ)」だ。
「乙」は十干の2番目の干で、「乙」の古代文字は、草木の芽が曲がりくねっている姿や乙形の骨ベラで糸の乱れを解く道具の象形文字とみられる。
もともと「軋(アツ、きしる)を語源としており、草木の幼芽が外の寒気が強く、いまだ自由に伸長し得ないで、屈曲している状態を表すとされる。前年に生まれた勢力が新しい改革や創造を進めるが、抵抗勢力や障害が大きく伸び切れない状態を表す。
「巳」は十二支の6番目で、動物では「蛇」が充てられている。今まで冬眠していた「蛇」が春になって地表に這(は)い出す姿とされ、いろいろな人物や問題が表面化することを意味する。一方、「蛇」は再生や成長の象徴でもある。
前年の24に生まれた勢力と言えば、日本では石破茂首相、米国では大統領選に当選したトランプ次期大統領、英国では労働党のスターマー首相などが挙げられるが、今の状況から判断すると、それぞれ25年は正念場と言えそうだ。
金融市場も、巳年は相場の節目となっていることが多い。日経平均株価が年末にバブル期の最高値を更新した89年もそうだったが、株価は翌年には急落、日本経済も長い停滞に陥った。24年に日経平均株価はそれ以来の最高値を更新、7月には4万2224円の史上最高値をつけたが、干支からは、「天井」との見方もできる。