日々のコミュニケーションで苦戦苦闘している日々は、今日で終わりです。これからは、説得しようと力業で勝負する必要はありません。自ら動くのではなく、相手に動いてもらい、自分の思い通りの結果に導けばいいのです。それを可能にしたのが、『メンタリズム日本一が教える「8秒」で人の心をつかむ技術』です。「トップセールス」の実績を持つ「メンタリズム日本一」が生んだ至極のコミュニケーションスキルが詰まった一冊。本書では、限りなく「ホワイト」で徹底的に磨かれたノウハウを網羅していますが、本連載の今回からは本の性格上、収録しなかった禁断のテクニックを紹介する。使うか使わないかは、自己の判断に任せます。
自己紹介の挨拶で失敗しない! うまい人が回避するNG挨拶とは?
転職や人事異動など、新しい環境に飛び込むと自己紹介をする機会が増えます。自己紹介の場は、自分の印象を決定づける重要な瞬間です。自己紹介がうまい人たちは、あることを意識的に避けています。それは、「長々と自分の説明をする」ことです。
なぜ自分の説明がNGなのか?
一番の理由は、単純に「覚えられない」からです。「私はこんな人で~」「これまでは○○の仕事をしていて~」と自己紹介で詳細に語ったとしても、相手はそれをすべて覚えることはできません。情報量が多すぎると、結果的に「どんな人だったっけ?」で終わってしまい、印象に残らないのです。
自己紹介において大切なのは、「安心感を与えること」です。人は初対面の相手に対して無意識に警戒心を抱きます。警戒心を解いてあげることを目的とすれば、自然と印象に残り、話しかけやすい雰囲気をつくることができます。
うまい人がしている「自己紹介」とは?
では、自己紹介がうまい人はどんな挨拶をしているのでしょうか? 彼らが活用しているのは、「ギャップのある弱み」を伝えることです。こんな自己紹介をしてみましょう。
「私はよく体育会系に見られるのですが、じつは運動が苦手なんです」
このように自身の弱みを伝えることで、相手の警戒心を解きやすくなります。ポイントは、「○○に見られるのですが、じつは△△(弱み)なんです」の構成にすることです。前半部分の「○○に見られる」は実際に言われたことがなくても問題ありません。冗談交じりに伝えることで、相手の警戒心を解き、和やかな雰囲気をつくることができます。ギャップを作ることが重要です。
さらに、「趣味は映画鑑賞なので、おすすめの映画があったら教えてください。また、私の運動嫌いを直していただける方も募集しています!」と続けることで、相手に話しかけるきっかけを与えることができます。
この手法は、心理学の「自己開示の返報性」という現象を利用しています。人は、相手が自分の弱みやプライベートなことを話すと、「話しかけやすいかも」と安心し、距離が縮まりやすくなります。
他にも、下記のような自己紹介も有効です。
「健康的に見られるのですが、じつはジャンクフードが大好きなんです。皆さんはどんなジャンクフード食べますか? 逆に、体にいい食べ物に詳しい人は教えてください!」
「料理上手に見られるのですが、じつは包丁を持つのが怖いんです。包丁を使わなくていい料理があればぜひ教えてください! もちろん、一緒に飲みに行ってくれる人も大歓迎です」
「私服のセンスがよさそうに見られるのですが、じつはファッションに疎いんです。どなたか私にファッションを教えてください。私服イケてない仲間も募集中です!」
自己紹介は、自分のすべてを伝える場ではありません。むしろ、「相手が話しかけやすくなるきっかけをつくる」ことに注力することが重要です。長々とした経歴を話すのではなく、「この人ともっと話したいな」と思わせるフックを用意しましょう。
自己紹介の挨拶が上手くなる方法を紹介しましたが、もっと使ってみたいときは『「8秒」で人の心をつかむ技術』がおすすめ。トップセールスのワザと、メンタリズムのノウハウを掛け合わせた最強のコミュニケーションスキル。相手との距離をグッと縮める技術で、コミュニケーションを円滑にしていきましょう。
(本原稿は、書籍『メンタリズム日本一が教える「8秒」で人の心をつかむ技術』著者の書下ろしです。)