「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。
![【10億円ってどれくらい?】→目安を知れば誰でもピンとくる“頭の良い人の回答”とは](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/d/1/670/img_02f90b578f50df4b795e428f28d435cd161316.jpg)
「大きい数字」ちゃんと理解していますか?
みなさんは、ビジネスで「大きな数字」を扱うことはあるでしょうか。大きい数字と言うと、だいたい10万・100万くらいを思い浮かべる人もいれば、業種・業態によっては「億」単位の数字を扱うことがある方も多いと思います。
ではみなさんはこの「大きすぎる数字」をどれくらいの実感を持って使っているでしょうか? 日常生活で「億」の単位を使っている方はなかなかいないでしょうから、きっとピンときている人は多くないかもしれません。
そんな時に「数字に強い人」がやっていることがあります。それは、大きい数字を身の回りの具体的な事例でイメージしておくことです。今回は大きい数字のなかでも、「10億円」について考えていきましょう。
10億円を身近なイメージになぞらえる
世の中で10億円するものと言えば何でしょうか。10億円と言うと、【年末ジャンボ宝くじ1等(前後賞含む)の当せん金額】としても有名ですね。しかし、大金であることはわかっても、途方もなさすぎて実際にどれくらいの金額なのかはわからないと思います。
ここで私がいつも大人向けの”数字”教室をやっているときに生徒さんに説明しているときの例を挙げてみましょう。
これは、超大規模スタジアムでアーティストがLIVEをしたときの金額です。
たとえば、7万人を収容できるスタジアムで考えてみるとよいでしょう。7万人が入るスタジアムは非常に大きいです。東京ドームで約5万5000人です。近いのは日産スタジアムで、約7万2000人収容なです。
そして、そこに入った満員のお客さんたちが、それぞれ1万4000円ほどチケット代を払えば、10億円に到達します。LIVEのときの人混みを想像してみると、その額の大きさが少しはピンと来るのではないでしょうか。
このようにすれば、10億円というよくわからない数字も、ただの大きい数字ではなくて、少し実感のある数字に変わっていきます。
数字に強い人はこのようにして、大きすぎる数字を自分の実感しやすい数字に変えてから扱っていることが多いです。この目安を知っていれば、数字でものを考えるときのコツが身につき、実質「数字に強い人」になることもできます。他の金額も一緒に学んでおくとよいでしょう。
(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』に関する書き下ろし原稿です)