加速は最高、軽やかな走り
それでは運転してみよう。
出足が良い。アクセルを踏むと、軽くポンと前に飛び出していく。電動アシストにターボの組み合わせはここまで強力か。ゼロ100km/hなどの公式な数値は発表されていないが、軽スーパーハイトワゴン界の中で最高の加速性能ではないか。
そう感じさせるのは、このクルマの“軽さ”にある。スペーシアは他社のスーパーハイトワゴンと比べて90~100kgも軽いのだ。2トンも3トンもあるクルマの話ではない。僅か1トンのクルマの100kgである。いったいどのような造り方をしたらこの車重が実現できるのか。この辺りは開発者インタビューでしっかり伺っておこう。
大変良くできたクルマではあるのだが、そこはやはりCVT※。エンジンの回転ばかりがワンワン上がり、速度が追いつかない加速時のラバーバンド感は拭いきれない。渋滞の低速時にギクシャクする“ことがあるのもいただけない(ギクシャクしない時もある)。低速時ギクシャク感の発生する/しないを自分でコントロールできないのがもどかしい。
※CVT…Continuously Variable Transmissionの略。ATと同じく自動で変速する。ギアの組み合わせで変速するATが有段変速機なのに対し、CVTは無段変速する。
だがクルマ全体の仕上がりとしては実によくできている。格好も良い。燃費も悪くない。軽さは正義なり、というところだろうか。それでは最後にスペーシアギアの○と×を。