グリルは少しジムニーっぽい

 現行型スペーシアギアは、ルーフレールがついたことで全高がスペーシアより15mm高い1800mmになった。

 顔面には丸目2灯に縦6本線の「ジムニーっぽいグリル」が採用されている。ジムニーは5本線なので、少しばかり変化を付けている。三菱がデリカミニで大大大成功したのだから、「ジムニーワゴン」とネーミングして、顔面を移植して売れば良かったのに。同じ会社の中でも、やはり遠慮というものがあるのだろうか。

今回試乗したスズキ「スペーシアギア」今回試乗したスズキ「スペーシアギア」 Photo by F.Y.
ドアを開けて横から見たところドアを開けて横から見たところ Photo by F.Y.

 用意された試乗車のボディ色はカーキにガンメタの屋根を組み合わせた2トーンである。そこはかとなく軍用車の雰囲気を漂わせ、最も“アウトドア感”の強いカラーと言えるだろう。ボディ色は2トーンが6色。モノトーンが3色で全9色が用意されている。2トーンはいずれの色もガンメタの屋根が組み合わされる。価格は2トーンの方が6万円ほど高くなる。

後部座席にも、助手席下にも、工夫いろいろ

 車内に乗り込んでみよう。シートはファブリックだが、撥水加工が施されており、水濡れに強い。さすがに濡れたウエットスーツで座るのは具合が悪かろうが、雪のついたスキーウェアで乗る分には問題がないだろう。布で拭けば、簡単に水気を除去できる。荷室部分も汚れに強い防汚タイプで、泥で汚れたキャンプ道具を放り込むことができる。

運転席周りのインテリア運転席周りのインテリア Photo by F.Y.

 後部座席には「マルチユースフラップ」なる仕組みがあり、後部座席の座面前端部分が跳ね上がり、オットマンになったり、座面に置いた荷物のストッパーになったりする。何ということのない簡単な仕組みだが、これが実に使い勝手が良い。思わぬ急ブレーキで、座席に置いた荷物が転がり落ちる事って、たまにありますからね。この後部座席は左右別々に前後スライドが可能である。

後部座席のマルチユースフラップ後部座席のマルチユースフラップ Photo by F.Y.

 助手席下にはさらに面白い仕組みがある。