助手席の座面を前に倒すと、大きな収納スペースが現れるのだ。泥で汚れた靴を放り込むもよし、洗車道具を収納しておくのもよし。(現存するのかどうかは不明だが)車内土足厳禁の「土禁族」の皆様方に取っても有り難い仕組みだろう。しかもこのスペースは着脱可能な大きなバケツ状になっており、取り外してそのまま持ち運ぶことが可能なのだ。
狭いスペースをとことん突き詰め有効利用しようとする意気や良し。クルマ全体からすれば文字通りの「スキマ部分」だが、スズキの企業姿勢がよく現れているパーツではないか。「感動する部分が違うだろう」と開発陣からお叱りを受けてしまいそうだが、「さすがスズキ」と唸らされたものである。
マイルドハイブリッド搭載、ターボの有無が選べる
ボンネットを開けてエンジンを見てみよう。搭載されるエンジンはスペーシア全車種共通の直列3気筒DOHC 12バルブ。ターボ付きとターボ無しがある。ターボモデルの最高出力は軽基準の最大値である64馬力(この数字はデリカミニもN-BOXもタントも同一だ)で、ノンターボは49馬力。
そしてスペーシアシリーズにはマイルドハイブリッド(編注:減速時のエネルギーを使って発電し、加速時にそのエネルギーでエンジンをアシストする)が搭載されている。トランスミッションは軽のお約束であるCVTで、2WDと4WDがある。価格はノンターボの2WDモデルが195万2500円。4WDが207万2400円、ターボの2WDが203万7200円。4WDが215万7100円である。