早速、取材記者が各院に向かうと、そこには「本日1月31日は午後より休業させていただきます。折角お越し頂きましたところ、ご迷惑をおかけいたしまして大変申し訳ございません」とのお知らせが掲示された。休業の理由や問い合わせの電話番号の表記がないことから、破産の準備に入っている可能性が高いと感じた。
取材記者がある施設の様子をうかがっていると施術を予約していた利用者が「電話が通じなかったのでおかしいと思った」とやってきた。50万円のローンを組んだばかりという同利用者は、休業になってしまったことを知ると困惑した様子で張り紙を撮影したり、訪れた他の利用者と情報交換を行ったりしていた。
結局、その日は休業の理由や今後の方向性について判明せず、取材は翌日に持ち越しとなった。翌2月1日朝に取材記者が再び各院を訪れると弁護士名で書かれた告示書が掲示されており、そこには事業を停止したことや近日中に東京地裁へ自己破産を申し立てることが書かれていた。
間もなくして帝国データバンクは雪焔会の事業停止について速報記事を配信。以後、多くの利用者がSNSに書き込みを行っている。
勤務していたある関係者は帝国データバンクの取材に対し「何も知らされていなかった。去年、複数回給与の遅配があったので破産するのではと冗談で言っていた。本当に破産するとは…」などと話し、かなり切迫した経営が続いていたことがうかがえた。
倒産主因は収入の減少であったようだが、注目すべき債権者数(被害者数)はまだ分かっていない。31日の夕方に閉鎖されたホームページには「17万件の脱毛実績」と記載されていたこともあり被害の大きさが懸念される。