ペルシャ猫:相談してきたDさんが「あんな目に遭って…Cさんが心配で…」と泣き崩れている時点で、就業環境を害していると思います。いわゆる周囲への環境型のセクハラかと。
ネコ:うん。それは間違いない。
リス:当人同士は問題ないと思っていても、「ハラスメントやコンプライアンス上問題と思われること」として他の全員から話が出るのであれば、ただの楽しい飲み会の1コマと言い切るのは無理がありますね。
ネコ:楽しいのはB部長とCさんの2人だけ。
キリン:その場で楽しく対応していても、後々あれってセクハラでは…と気づくことは多そうですけど、この人はその意識すらない感じですね。
ネコ:「楽しくじゃれ合っていただけ、被害になんて遭っていませんよー」で終わっていますものね。Cさんは、無自覚のうちに自分がセクハラの「加害者」になっていることに気付いていない…!
黒豹:このご相談のように、心配した第三者から通報が来るケースはあるあるですよ。で、被害者とされる人に直接コンタクトを取ると、「私は被害者ではないです。絶対に対応しないでください!」「一緒にノリではしゃいでいた私も加害者側の一人です」といった展開になったり、逆に辛い思いをしているのに組織にいづらくなるとして対応させてもらえなかったり…。会社としてどうすべきなのか悩むケースは結構ありますよ。
モモンガ:内部通報窓口への通報を見ていると、新入社員の女性は狙われやすいように見えます。ご本人も学生ノリだったり、「会社ってこういうものなのかな」と素直に受け入れてしまったりして、「?」とは思いつつ、その場のノリで応じてしまう事例は意外とあるようです。
リス:別の会社の友達や家族の話を聞いて自分の会社が普通ではないことに気づいた、なんてこともありますよね。
ペルシャ猫:素直に受け入れているのか、駄目なことは分かりながら何も言えないか、処世術として受け入れるか…色んな可能性がありますね。
ネコ:うーん。1人が応じてしまうと周囲もそれに合わせざるを得なくなるというか……特に新入社員がすっかり受け入れて、むしろ楽しそうにしているように見えてしまったら、自分が場の空気を壊すのはいけないことのように感じてしまうかも……。
黒豹:あるなぁ~。そうやって社会では非常識とも言える社風が形成されていくパターン。
モモンガ:本当は誰かが介入して、「それは駄目だよ」と言えると良いのですが。
キリン:新入社員などの自衛のためにも、ハラスメント防止研修を受ける必要性を感じます。
モモンガ:こういった認識の齟齬が出ないためにも、やっぱり、研修・教育は大事だなと思います。このケースのように、「ノリノリで応じる方もセクハラ加害者になる可能性がありますよ」とお伝えすることで、「被害」も「加害」も防げる可能性もあるかと。
ネコ:そうだね。誰もが自信をもって「それはダメ!」と言えるように、研修で共通の認識を持ってもらうことは大事だ!